PENTAX機でフィルムライクな写真を撮る「タングステンフィルム風」

デジタルカメラ

皆さんはデジカメでフィルム写真みたいな雰囲気のある写真を撮りたいと思ったことは有りませんか?

僕はフィルムカメラ大好き人間なので、常々デジカメでもフィルムライクな写真を撮りたくて色々試行錯誤しています。

最初からフィルムカメラで撮れば良いのでは?という声も聴こえて来そうですが、そもそもいま現在フィルム環境はとても悪くなっていく一方です。具体的に言うとネガカラーフィルムなんかは安くて一本約1000円程度します。現像、データ化でまで合わせると2000円以上費用が掛かってしまいます。

ネットなどでは現像、データ化が安い店もありますが、自分で発送したり、日数が掛かったりと手間も時間も掛かってしまいます。

そこで僕は何とかデジカメでもフィルムっぽい写真が撮れないか色々試行錯誤しています。

※今回はタイトルにPENTAX機とありますが後述のポイントを押さえてもらえば他のメーカーのカメラでもそれっぽっくなります※

大前提として、今回の記事のコンセプトとしてはお手軽にJPEG撮って出しでタングステンフィルムっぽい写真を撮ることです。もっとそれっぽく撮りたい方はRAWで撮影してライトルームなどで現像することをお勧めします。




まずは本題に入る前に「タングステンフィルム」とはなんぞや?という話から簡単にしていきたいのですが、そんなの知ってるよ、とかそんなのどうでもいいという方は後に書く「タングステンフィルム風カメラ設定」まで飛ばして下さい。

「タングステンフィルムとは?」

PENTAX K-3撮影 通常設定とタングステンフィルム風設定の比較

簡単に説明すると、タングステンフィルムとは電球の光の下で適切な色味が出るように調整されたフィルムです。上の比較写真を見て頂けるとわかりやすいかと思います。

比較前は通常設定での撮影、後ろはタングステンフィルム風設定で撮影してあります。

タングステンフィルムで撮影すると電球の光以外、太陽光下や、蛍光灯下、LEDの光の下では、全体青っぽくなってしまいます。色が変わってしまう原理は「色温度」が関係しているのですが、物凄く長くなってしまうので今回は割愛します。

最近だと「Cinestill 800T」などがタングステンフィルムとして有名ですがこのフィルムは1本2000円以上する上に、通常の写真店(カメラのキタムラ等)では現像出来なく、ラボに外注となるので費用も、時間もかなり掛かってしまいます。

「タングステンフィルムの特徴とは?」

一言でタングステンフィルムの特徴ををざっくり言うなら昼間や蛍光灯下、LEDの下で撮影すると全体青っぽい「エモい」写真が撮れるフィルムということです

前置きが長くなってしまいましたがここからが本題のタングステンフィルムライクな写真の撮り方、カメラの設定です。

タングステンフィルム風カメラ設定

まず今回使用したカメラはPENTAX K-3です。何故PENTAX K-3 かというと、PENTAX機には「カスタムイメージ」というものがあります。そしてカスタムイメージはかなり細かい所まで調整出来るのでK-3を選んでいます。

ここからカメラ設定

カスタムイメージ「銀残し」

  • 彩度 +4
  • 調色 グリーン
  • キー +1
  • コントラスト -2
  • ハイライト +1
  • シャドー -1
  • EXシヤープネス -2

ホワイトバランス※ここ重要※

  • カスタム 3200K
  • G4 B2

これだけです。

長々と書いておいてこれだけです。

厳密には一つ一つのパラメーターは意味がありますがここでは特に触れないことにします。

とにかくそれっぽく見せるポイントは、、、

  • ホワイトバランス 3200K
  • カスタムイメージ銀残しの調色グリーン

の2つです。

ホワイトバランスは電球色で普通の色味が出るように調整されていると書きましたが、電球色の色温度が3200K程になっています。

これはどういうことかと言うと、3200k付近にすると電球色の光源下では色味が自然な感じの写真になります、逆に蛍光灯、LED,太陽光などでは青く色カブリします。

その他タングステンフィルムはただ青いだけではなく少し緑も混ざったような色の出方もするので調色が使える銀残しを選んで居ます。

ペンタックス以外のカメラでもカスタムホワイトバランスで色温度3200K付近にすればそれっぽく撮れるかと思います。更に細かくPENTAXで言うところの調色などがあればグリーンを少し足してあげると更にそれっぽくなります。

オススメは夜の人工灯下での撮影です。夜の街の灯りの下だと、電球、蛍光灯、LED等色々な光源有るのでなんかめちゃくちゃ「良い感じ」「エモい」風の写真か撮れます。

ここから作例 ちょい多めです。

カメラはPENTAX K-3  

レンズはSIGMA 30mm F1.4 DC HSM Art

JPEG撮って出しです。

店内は蛍光灯、外は電球色なので、店内は青く、外の壁はそこまで青くなってません。
ここも電球色なので大きな色被りも無いですね
蛍光灯のみの灯りの下だとこんな感じ。結構青くなります。
この写真は電球色で照らされていたので青くなりません。
これもピント、、、
これは結構ガッツリ色被りしてますね
ピントが合ってないのもご愛敬です

どうでしたか?


光源の種類によって色味が違うのがおわかり頂けたかと思います。

いつもホワイトバランスオートしか使わない方は是非カスタムホワイトバランス3200Kを試してみてください。普段と違った色味が出て面白いですよ。

最後に、、、

何度も言いますがあくまでも「JPEG撮って出しで、タングステンフィルムっぽく」もっとっぽいのを求める方は本物のタングステンフィルムで撮ってみるか、しっかりRAW現像をすることをお勧めします。

出来ることなら気兼ねなくフィルムが使える位安くならんかな、、、



コメント