~モノクロ自家現像を始めよう①~道具準備編 コストはどれ位か?

最近カラーネガフィルムの値段が高騰しています。

現在安いフィルムでも1本1000円~、現像料金も安くて500円~、さらにデータ化するともっとコストが掛かってしまいます。

でもフィルム写真は楽しみたいですよね。

そこで「モノクロフィルム自家現像」をお勧めしたいと思いこの記事を書きました!

自家現像って難しいの?お金掛かりそう、、、

でも、暗室とかもないし、自家現像って大変そう、、、

kio
kio

そんなことないですよ!僕の家は暗室なんてないけどモノクロ自家現像は案外すぐできちゃうんです。

えっ?

でも、なんだか凄い複雑で、時間もお金も掛かりそう、、、

kio
kio

最初は知らない用語等出てきて難しく感じるかもしれないけど、やってみると結構簡単にできるし、費用に関しても、もちろん多少の費用、時間は掛かるけど、自家現像の道具は新品一式そろえても10,000円~15,000円程、ヤフオクやメルカリで中古を探すともっとコストも抑えられますよ!時間も準備から現像終了まで早ければ30分、長くても1時間位でできるんです。

そうなんだ、それなら出来るかも!

自家現像するのに使うもの教えて!

kio
kio

了解です!!

次の項目では自家現像に使う道具一式を紹介します!

自家現像に必須な物と値段

ここでは自家現像に絶対必要な道具一覧とその値段を紹介します。

まずは絶対に必要なもの  ※値段はアマゾン、ヨドバシカメラ調べ

  1. 撮影済みのモノクロフィルム
  2. 現像タンク
  3. ダークバッグ、チェンジバッグ
  4. 薬品類
  5. 薬品保存容器
  6. 洗面台や、お風呂等水が出る場所
  7. 水温計
  8. メスカップ等液体が測れる物
  9. ストップウォッチ

とりあえずこの1~9があれば現像だけなら出来ちゃいます。

次は1~9のコストと説明。

1.撮影済みのモノクロフィルム 

1本700円~  これは説明いりませんね、フィルムが無ければ現像出来ません((笑))

2.現像タンク 

新品4,300円~  これも大きさ、メーカー等いろいろありますが、一般的なものだと35mm1本~2本現像出来るサイズのものが最初は使い易いです。値段も2022年現在アマゾンでは「現像タンク」と検索すると135フィルムは一回で2本処理、120フィルムなら1本処理出来るものが新品4300円で販売されています。この現像タンクは僕も持っていますが普通に使用できます。

Jian Cheng コンパクト現像タンク 2 スパイラルリール 処理のため120 135 126 127 B/W フィルム
コンパクト 120 135 ネガティブフィルム 現像タンク+2個螺旋で 特徴: 2個マルチフォーマット自己給紙スパイラルを装備。このスパイラルの回転と波動が同時に起こることで、薬品がタンク内を均一に流れ、2ロールの135/35mmフィルムまたは1ロールの120フィルムのシートを一度に処理できます。 現像タンク: 丈夫な...

3.ダークバッグ、チェンジバッグ 

2,680円~  ネットで新品2,680円~販売されています。

ZERONOWA ダークバッグ チェンジバッグ 携帯 簡易 暗室 袋状 (ブラック/55㎝×60㎝)
【ZERONOWA ダークバッグ チェンジバッグ 携帯 簡易 暗室 袋状 】 商品ページをご覧頂き、誠にありがとうございます。 ・写真のフィルムを扱う際に必要な、ダークバッグ、チェンジバッグです。外光を当てないようにしてフィルムの詰め替え、フィルムの巻き込みといった作業を行うことができます。 ・フィルムは感度が高いので...

このダークバッグとは「小さい暗室」を作る道具で、モノクロ自家現像では暗室が必要なプロセスは撮影済みのフィルムを現像タンクにセットする所のみです。現像タンクにセットさえしてしまえば、あとは明るい場所で処理できますのでこのダークバッグは必須となっています

4.薬品類  

現像剤272円~定着液1,010円〜  モノクロ自家建造では数種類の薬品を使用します

1.現像剤・・・・・撮影済みのフィルムに像を浮かびあがらせる薬品             (富士フィルムのSPDやコダックのD-76等。SPDだとヨドバシで272円)

FUJIFILM 黒白フィルム小型タンク用現像剤 スーパープロドール 1ℓ用 SUPER PRODOL 1L
フィルム用迅速・標準~増感微粒子現像液。
FUJIFILM 黒白フィルム小型タンク用微粒子現像剤 ミクロファイン 1ℓ用 MICROFINE 1L
フィルム用超微粒子現像剤。

2.定着液・・・・・浮かび上がらせた像をフィルムに定着させる薬品             (富士フィルムのスーパーフジフィックス等 ヨドバシで1,010円)

FUJIFILM 黒白フィルム・印画紙手現用定着剤 スーパーフジフィックスL 3/4ℓ用 SUPER FUJIFIX-L 3L/4L
迅速酸性硬膜定着剤。

とりあえず必須なのは「現像剤」と「定着液」の2種類です。※他には停止液と水洗い促進剤、水切り剤等ありますが必須ではないので入れていません。

5.薬品保存容器  

0円~  必須ですが僕はペットボトルを使ってます。注意点としては現像剤は粉末タイプの物なら水に溶かして「現像液」にするのですがこの現像液は光に弱く、明るいところで保管すると劣化が早く進んでしまいます。なので専用の容器は茶色や黒で遮光してあります。ペットボトルを使用する場合は、100均などで売っている黒いビニールテープを巻いて遮光しています。

保存容器は「現像液」「定着液」用で最低2本と、廃液を管理するように大きいポリタンクもあると良いでしょう。

6.洗面所や風呂場等水が出る場所 

0円~  家の洗面所やお風呂、台所等水が出る場所であればどこでも良いです。

注意点としては一応毒性がある薬品を使用するので慣れないうちは食品を扱う台所等は避けるのが賢明でしょう。あとお湯が出る環境があった方がいろいろ便利です。

7.水温計  

1,000円~  水温計は現像に使用する薬品系の液温管理に使用します。1,000円~と書きましたが、アナログ式の安い物であれば200円位からありますが、デジタルのものが反応も早くおすすめです。水温計は薬品につけて測るので現像専用にしてください。

タニタ 温度計 料理 調理 50~240度 ブラウン TT-583 BR スティック温度計
センサーが140mmなので、火元から手を離して測定できる 持ち手になるセンサーホルダー。フック穴にセンサーホルダーを差し込んで使うことでより手元を離すことができる 空間収納が可能なマグネット、フック穴付き 左手で持っても右手で持っても表示部が見やすい はかった温度の表示を固定して確認できる、ホールド機能付き

8.メスカップ等  

1つ110円〜  メスカップは現像剤を溶かして現像液を作ったり、現像時に規定量を測るのに使用します。1000ml、500ml、250mlの物が各1つづつあれば良いと思いますが、各薬品を使う量に対応した大きさのメスカップがそれぞれあると最初は便利かも知れません。その他ゴム手袋や使い捨てビニール手袋もあると良いでしょう。こちらも100均の物で構いません。 

9.ストップウォッチ  

0円〜  現像の時間を管理します。スマホのストップウォッチで大丈夫です。


以上の物が「モノクロ自家現像」を始めるにあたって必須の道具です。

次の項目では必須ではないものの、あると便利なものを紹介していきます。

自家現像にあると便利なものと値段

  1. はさみ
  2. フィルムピッカー
  3. 停止液、水洗い促進剤、水切り剤
  4. フィルムクリップ

この1~4の物は必須ではないですが、あると便利だったり、時間の短縮になるものなので余裕があればそろえると良いでしょう。

1.はさみ 

110円〜  100均の物で十分です。ダークバッグ内でフィルムを切り離したり、現像後のフィルムを切り分けるのに使います。フィルムを切り離すのはなれると手でちぎれますが、最初ははさみがあると楽。

2.フィルムピッカー 

1,110円~  ヨドバシにて1,110円でした。これはフィルム撮影後フィルムのベロを残して巻き取れば必要ないのですが、カメラの種類によっては自動巻き戻しでベロまで巻いてしまうものもあります。現像タンクにセットする際にベロが出ていないとセット出来ないのでフィルムピッカーが必要になりますが、僕はピッカーなしでもフィルムのベロを出す方法を知ってますので今はピッカーは使ってません。初めての方は無いと最初で躓く事になるのである意味必須かも、、、

3.停止液、水洗い促進剤、水切り剤

73円~  必須の項目で書いた「現像剤」、「定着液」は必須ですが、「停止液」水洗い促進剤」「水切り剤」については必須ではないですが、高いものでは無いですし、一応専用の薬品ありますのであると便利でしょう。

「停止液」 現像後それ以上現像が進んでしまわないように使用します。フィルムと現像液の反応を止めるのに「酸性」が必要なのですが、現像終わりすぐに水を入れ替えながらでも代用可能です。専用の停止液も売っていますが酸性であればいいので僕は100均で掃除用クエン酸を買ってきて水に溶かして使用しています。

大洋製薬 食品添加物クエン酸 500g
-

「水洗い促進剤」 富士フィルムのQWという名前でヨドバシで2L用が73円で売っています。

FUJIFILM 黒白現像用水洗促進剤 富士QW 2ℓ用 FUJI QW 2L
フィルム、印画紙用水洗促進剤。

「水洗い」の工程で使用。これも水で代用できますがこのQWを使用すると約60分の水洗いが10分に短縮できます。なくても構いませんが水道をチョロチョロとはいえ60分間出しっぱなしにするので73円で買える上に、水道代と時間が大幅に節約できるのであった方がいいでしょう。

「水切り剤」 水洗い後、フィルムを乾燥させる前に使用します。

富士フィルムのドライウェルという名前でヨドバシで200cc、356円で販売しています。

FUJIFILM 黒白現像用水滴防止剤 ドライウェル 200mℓ入り DRIWEL K 200CC
フィルム用水切り剤、印画紙用仕上げ液。

これは乾燥のときに水滴の跡などを防いでくれるものです。200ccと少なく感じるかもしれませんが1Lに対してキャップ1杯しか使わないのでかなり持ちます。

これに関してはまぁ、あると便利だけどなくてもいいかな、という感じですね。

4.フィルムクリップ  

855円  フィルム乾燥の際に使用するものです。軽く錘が入った仕様になっており、吊るして乾燥させる時にフィルムがまっすぐになります。これも工夫して普通のクリップを重くすれば代用可。

以上があると便利なものたちでした。

次の項目では必須、あると便利なものの合計金額を見てみましょう。

自家現像に使う道具一式とその費用合計金額

自家現像に必須のものとあると便利なものを見ていきました。

結局どれくらい費用は掛かるのでしょうか?

全て新品でそろえた場合の金額を見てみましょう。

  1. 現像タンク   4,300円
  2. ダークバッグ、チェンジバッグ   2,680円
  3. 薬品類   現像剤、定着液合計1,282円 
  4. 薬品保存容器   ペットボトルを使えば 0円
  5. 洗面台や、お風呂等水が出る場所  大体家にあると思う 0円
  6. 水温計  1,000円
  7. メスカップ、ゴム手袋 4つで440円
  8. ストップウォッチ 0円
  9. はさみ  110円
  10. フィルムピッカー 1,110円
  11. 停止液、水洗い促進剤、水切り剤  3つ合わせて539円
  12. フィルムクリップ  855円

合計12,316円です。

しかも薬品類以外は繰り返し使用できます。


まとめ

モノクロ自家現像を始めるにあたって最低限必要なものを書いていきました。

厳密には薬品の種類や、何の道具を使うかで値段は変動しますし、ここに書いたものは必要最低限の物です。2022年現在アマゾンやヨドバシで新品購入できるもののみを集めてみましたのでこの記事に書いてある道具を揃えればとりあえず「モノクロ自家現像」を始めることができます。

現像タンクやダークバッグ等はヤフオク、メルカリ等で探せばもっと安く購入できるでしょう。

この記事を読んでで頂けたら、下部リンク、次の記事へお進みください。

この記事をみて頂いて「モノクロ自家現像」始めよう、やってみたいと思って頂けると嬉しいです。

kioをフォローする
PHOTOWALK~写真やカメラの話~