話題のカラーネガフィルム「FUJIFILM 400」の比較検証!ULTRAMAXと撮り比べしてみた。

フィルムカメラ

こんにちは「Kio」です。

さてさて、今回のネタはこちら。

富士フイルムから発表された「FUJIFILM 400」

今まであったFUJIFILM SUPERIA X-TRA 400が終売となり、順次切り替わって行くと公式にアナウンスが、、、、、

ん?

これって以前FUJI C200の時も同じ流れで海外版「FUJIFILM 200」になった流れと似ているぞ、、、

しかもFUJIFILM 200は公式発表は無い物のmade in USAで、コダック製造、更には中身はコダックゴールド200と同一と言われている、、、、

FUJIFILM 200 とKodak Gold 200についての記事「デジカメinfo」

今回の「FUJIFILM 400」も同じなのか?

そうなってくるとコダック製のISO400というと現行パっと思いつくのはULTRAMAX 400じゃないか、、、

早速Amazonで「FUJIFILM 400」を手に入れる事が出来たのでこれらの噂を検証してULTRAMAX 400と撮り比べをしてみる事に。

因みにFUJIFILM 400の値段は36枚撮り1本 1,980円とX-TRA 400と同じで、ヨドバシやAmazon、各写真店等で既に購入できる。

「FUJIFILM 400Amazon購入リンク」

是非最後までご覧ください。

※最初に断っておくけど、今回の検証結果は完全に筆者の主観での判断となるので、公式にフジフイルムやコダックが公表している物では無いという事を理解した上で楽しんで欲しい。

FUJIFILM 400の噂

先にも書いた通りこの「FUJIFILM 400」は噂がある。

  • KodakのOEMでは?
  • 中身はULTRAMAX 400?

SNS等で特に言われているのが上記2点

そして富士フイルム自体はX-TRA 400の終売に合わせて替わりにこの「FUJIFILM 400」を出してきているので

  • X-TRA 400と同じレシピなのか?
  • X-TRA 400の替わりになりうるのか?

も含め色々と検証してみようと思う。

もしかしたらコダックと富士フイルムにとっては都合が悪いかもしれないので、このブログやSNSの更新が止まったら察して欲しい、、、、、、(そんな訳無いwwww)

検証にあたっての機材と条件設定

二つのフィルムを比較するにあたり、条件を揃えないと色味等が違うか判らない、、、どうしようかと目の前のカメラ保管ボックスを漁っていると丁度良い物を発見!!!

都合よく「G.ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8」が二つあるじゃないか!!

何故同じレンズが二つあるのかは、、、察してねw

カメラはOM-1が2台あるが、今回はOM-2NとOM-1にそれぞれULTRAMAX 400とFUJIFILM 400を詰めて同じレンズで同一被写体を撮影してみる事に。

現像はカメラのキタムラの富士自動現像、スキャンはVALOI easy35、反転現像もパラメーターを同一にして検証。

撮影時は基本単体露出計を使用し、二台ともマニュアルでの撮影とする。

こうすればもしこの二つのフィルムが同じであれば、色味、粒状感等同じになるはず。

逆に違いが出れば同一では無く「FUJIFILM 400」とULTRAMAX 400は別のフィルムであるとの証明にもなるんじゃないかな?

では早速検証開始!

まずは二つのフィルムの外観等比較

まずはパッケージから見ていこう。

外観はFUJIFILM 400はいつもの緑が基調で青が入っている感じ、対してウルトラマックスは去年変わった新パッケージで黄色と青。

更に箱の大きさも現行富士フイルムのカラーネガより一回り大きい、Kodakと同じ大きさ。

富士とコダックでは外箱の大きさが微妙に違う。

次は箱裏。

製造国は両方とも「アメリカ」

背面の表記はどちらも【MADE IN USA】となっている。

パッケージを開封し中身の確認。

フィルムケースはグレーの蓋のコダックと同じ物

うん、、、両方ともパトローネケースは同じ、というかこのパトローネケースは「Kodak」の物だね。

次は乳剤の色とフィルムベースの比較。

乳剤の感じは結構似ている、、

うん、、、、やはり見た限りかなり近く見える、、、、ややウルトラマックスの乳剤の方が濃い目かな?X-TRA 400とは明らかに違うし、フィルムベースのハリなんかもウルトラマックスと近い。

いや待て!!!!!

ここは一発「におい」があるじゃないか

富士のフィルムってわかる人にはわかるんだけど、、、

なんというか、、、FUJIフイルムのにおいってゲ〇のにおいがするんだよね(※個人の感想です)

コレは乳剤によるにおいなのか??

意を決してにおいチェック!

ん?

これはいつもの富士のフィルムのゲ〇のにおいじゃないぞ、、、、、、

試しにX-TRA 400を開けてチェックしてみる。

開けたてホヤホヤの富士X-TRA400のにおいを嗅いでみる。

クサッ!!!

安定の富士フイルムの臭いだ(;・∀・)

※個人の感想ですw

と、ここまでまずはフィルム自体の見た目等を確認してきたが、、、、

まだ判断は出来ない、、、、が、、、明らかにいつもの富士フイルムでは無くKodakフィルム、、、、

しかし、FUJIFILM 400 、ULTRAMAX 400はデータシートが公開されていて、それを見る限りやや分光感度曲線等は違う様に見えるが、それが表記の違いによる差なのかはまだ判断は出来ないし、この公開されているグラフの数値の違いが実際に僕達の目で見てどれくらいの差になるのかはわからない。

FUJIFILM 400はオリジナルレシピなのか?ULTRAMAXの詰め直しなのか、、、はたまたULTRAMAXに少し手を加えているのか、全く別のフィルムなのか??

まずは撮り比べて比較してみるのが1番だ。

気になる方は下記よりそれぞれのデータシートがダウンロードできるので見てみて欲しい。

次はお待ちかねの作例!

FUJIFILM 400とULTRAMAX 400撮り比べ

さて、いったいどうなるのか?自分でもワクワクだ。

使用機材:FUJIFILM 400=OLYMPUS OM-1/G.ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8

     ULTRAMAX 400=OLYMPUS OM-2N/G.ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8

現像処理:共にカメラのキタムラ富士自動現像機現像

スキャン:VALOI easy35にてRAW撮影

反転現像:ライトルームモバイルにてウルトラマックスに合わせて作った同一パラメーター(プリセット)にて反転現像(露出のみ個別に変更アリ)

※ここから比較画像。画面中心の◇をスライドさせて見て欲しい。

スキャン後は明るさのみ大体合わせている。

何度も言うが今回FUJIFILM400の反転現像は、ウルトラマックス用に作った反転現像時のプリセット、パラメーター(色温度、彩度、コントラスト、ハイライトシャドー等)を使用している。

左が「ウルトラマックス400」

右が「FUJIFILM 400」

ここからレンズを変えつつFUJIFILM 400だけのの作例。

写真を比較しての感想は???

同一条件での撮影、現像、スキャン、反転現像の結果を見て貰ったんだけど皆さんはどう感じただろうか???

僕の判断としては、、、

FUJIFILM 400=ULTRAMAX 400では無い。

青の発色はウルトラマックスに近い感じもするが、FUJIFILM 400は全体的にグリーンの薄いベールをまとわせた感じで、特にシャドー部分の色味の違いが多く感じる。

赤の発色や、人肌の色味にも違いがある。

多少カメラのシャッタースピード等の揺らぎによる露出の違いとあるかと思うが結構違う。。

現像、スキャンも全く同じにしてあるので、

二本とも全く別のフィルム

と判断しても良いのではないだろうか?

少なくとも同じフィルムと判断できる根拠は無いし、製造はコダックで間違いないかと思う。

因みにフィルムエンドの処理は現行Kodakと同じテープでの固定だった。

そして X-TRA400の替わりに出てきたこのFUJIFILM400、X-TRA 400感は全く無い。

試しに以前X-TRA 400を反転現像した時のパラメーターをFUJIFILM 400にあててみた写真がこちら。

最初はX-TRA 400ライトルーム反転現像。

上2枚のパラメーターをFUJIFILM 400にあて現像した写真はこちら。

ウルトラマックスのプリセットをあてたのともまた違う感じ。

勿論レンズが違うから単純な比較は出来ないけどX-TRA 400の方がナチュラルでクセのない感じに見える。

対してX-TRA のプリセットをあてたFUJIFILM 400は青、緑が強めに出てる。

※今回は比較の為にウルトラマックス用に作ったプリセット、パラメーターで反転現像したので、お店などで自動補正アリ、若しくは補正ナシでスキャンするとまた違った感じになると思うし、FUJIFILM 400に合わせての反転現像では無いのでそこは注意して欲しい。

せっかくなのでFUJIFILM 400用のプリセットを作って反転現像してみた。

思いの外この記事伸びてて、皆さんめちゃめちゃ気になってたんだなぁとw

せっかく出しウルトラマックス用プリセットでの反転現像では無く「FUJIFILM 400」用のプリセットを作って反転現像してみた。

先程と同じ様に、◇をスライドさせると比較を見ることができる。

左は「ウルトラマックス用プリセット反転現像」、右が「FUJIFILM 400用反転現像」

ちょっと青みが強すぎたのでトーンカーブでシアンを落とし、マゼンタをほんの少し足し、コントラストを少し下げてみた。

ウルトラマックス用の反転現像写真よりナチュラルな感じに見える。

コレばっかりは好みの問題だけど皆さんはどっちが好みだろうか?

検証結果まとめ

今回は皆さんも気になっていたであろう「FUJIFILM 400」と「Kodak ULTRAMAX 400」の中身は同じかどうか検証してみた。

結果をまとめると

  • フィルム外観、パトローネケースはKodakと同一
  • 製造国は二つともアメリカ製
  • フィルムベース、乳剤の色は似ている
  • 臭いは富士のゲ○のにおいはしないw
  • 撮影条件、スキャン、反転現像の条件を合わせた写真の写り、色味は全く別の物

以上の結果となり

FUJIFILM 400ULTRAMAX 400ではなく、フジオリジナルのフィルム

そして、製造はコダックがOEM製造しているのでは?

いう結論。

この色味の違いで公式で「実は中身はウルトラマックスでした〜」とか言われたら混乱しちゃうよね(;・∀・)

フィルムサイドプリントに「FUJI 400」と表記もあるし、データシートの数値の違いがハッキリと出た結果となった。

400が薄いが「FUJI 400」とプリントされている。

そして、「僕のイメージの中の富士フイルム、昔のC200の色味に近い感じ」とも思ったし、富士の色味ではあるんだけど、どこかしらコダック風味もほんの少しチラチラ見えてくるカットもあると感じた。

しかし、先にも断った通り、あくまで筆者主観による判断なので、この記事を見た方が各自判断して欲しい。

そして、X-TRA 400の替わりとしてどうかというと、、、

全くX-TRA 400感は無く別物

となるので、X-TRA 400の替わりにはならない。。

僕結構X-TRA 400の色味が好きだったのでちょっとショックではある、、、

この記事作成時2024年4月現在ではX-TRA 400の流通在庫はあるのでX-TRA 400が好きな方は今のうちに少し確保しておくと良いかもしれない。

そんなこんなで新フイルム「FUJIFILM 400」とKodak ULTRAMAX 400を色々な点から比較してみた。

なんでこんな比較したかというと

「完全な興味w」

だけなんだ。

別にこのFUJIFILM 400がコダック製だろうと、中身がULTRAMAXだろうと正直どっちでも良いっちゃ良い。

大事なのは各メーカーがフィルムを販売し続けてくれること。

気持ち的には多少、富士フイルムは日本製であっては欲しいけど、今の時代色々あるのだろう。

富士フイルムは今はチェキフィルムの方が売上としては多そうだし。

まぁ、このFUJIFILM 400について色々書いてきたが、公式で公開している訳では無いと言う事が前提だが、この記事の検証結果がフィルム選びの参考になればと思い試してみた。

これからMARIXフィルムも7種類ものモノクロ現像液をリリース予定で、サンプルを提供頂けるとの事で今度はモノクロもまた沢山撮らなきゃと思っている。

そちらもまた色々と書いていくので楽しみにしていて欲しい。

最後まで見て頂きありがとうございました。

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