現像データの読み取り方、撹拌について。
当サイト上に記載してある現像データの読み取り方、撹拌について解説します。
当サイトもですが、モノクロ現像データを調べていると(60/60/4)とか、(30/30/2)とか書いてあって????と、なる方も居るかと思います。実際僕も始めたばかりはそうでした。
ここではそんな方向けに「現像データ」の読み取り方や、注意点、撹拌について説明していきます。
現像データの読み取り方
D-76 1:1 20℃ 10‘30 (30/60/4)
と書いてあるとします。
「D-76」 現像液名
- 他にはKodak X-TOL、FUJIFILMミクロファイン、FUJIFILMスーパープロドール(SPD)等をよく使用しています。
「1:1」 希釈率
- 現像液総量に対しての比率。500mlの1:1現像液なら原液250ml+水250mlを合わせて500ml。
- 現像液量は処理本数、使うタンクにより変わる。
「20℃」 現像液の温度。
- これはそのまま、現像中に温度があまり上下しないように管理が必要だが、正直そこまで神経質にならなくても何とかなる場合が多い。但し冬場の場合は20℃の現像液をタンクに入れると2℃~3℃位液温が下がるので、最初少し高めに作っておくといい。
「10’30」 現像時間
- 現像液を注ぐ直前にタイマーをスタートし、時間まで撹拌、停止を繰り返して現像液排出終了後に規定の時間になるようにする。
「(30/60/4)」 初期撹拌秒数/何秒ごとに撹拌するか/撹拌回数
- 初期撹拌 タイマースタートして現像液注入後連続で規定の秒数を撹拌する。
- 何秒ごとに撹拌するか 初期撹拌終了後規定の秒ごとに4回の倒立撹拌。
- 30/60/4なら初期撹拌30秒後、その後60秒ごとに4回づつの倒立撹拌を行う。
撹拌の強さや速さ
ここでの撹拌とは「倒立撹拌」です。
上記の画像の流れで1回とカウント。
動画も用意してみました。
筆者の場合は5秒で2回の倒立撹拌のペース。(30/60/4)なら最初30秒連続撹拌後、50秒経った時点で10秒で4回の撹拌をする。
タンクの中で現像液を循環させる様にひっくり返すのでガシャガシャ振る必要はない。
但し、メーカーによっては1秒に一回のペースで倒立撹拌を推奨したりしているので、撹拌に正解は無いです。
撹拌によってコントラストの付き方等現像結果に影響があるので、最初は上記の5秒で2回程度のゆっくりの撹拌を試してみて、その結果でコントラストが欲しい場合は撹拌を早くしたり30秒毎に変えたり色々試してみるといいでしょう。
正直案外アバウトでも現像自体は出来ますので余り神経質になる必要はありません。
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まとめ
現像データの読み取り方や手順を書いてみましたが、コレばかりは色々な方法、考え方が有るので正解は無いと思います。
フィルムによって好みの現像時間、撹拌回数、温度等が見つかっていくかと思うので色々試してみると発見があるかもしれません。
僕も同じフィルムでも色々試しながら好みになるように試行錯誤しております。
合わせて3つの記事を読んで頂けると現像に必要な道具や、コスト、リールへのセット方法、現像手順などわかりますのでよろしければ読んでみてください。