Kodakファンセイバーからフィルムを取り出して、別のカメラで使ってみた。分解してフィルムを取り出す方法。
こんにちは「kio」
いやぁ、、、暑いですね。
本当に暑い、、、、
語彙力が無さ過ぎるのは気にしないで、、、
だって、「暑い」しかいう事がないもんでw
さて、本日のネタはコダックから発売されている「レンズ付きフィルム」
「Kodak FunSaver =コダック ファンセイバー」
こいつからフィルムを取り出して夜祭のスナップして来たという話。
このカメラからフィルムを取り出す方法や、夜スナップの作例を。
是非最後までご覧ください。
Kodakファンセイバーって?
コダックファンセイバーは富士フイルムの「写ルンです」と同じ「レンズ付きフィルム」
この「レンズ付きフィルム」って???という方も多いのではないだろうか。
写ルンですとかは皆「使い捨てカメラ」なんて言っているのを多く聞くけど、実はこれらのカメラは「レンズ付きフィルム」というのが正しい名称。
これは皆大好き、安心と信頼のwikipediaにもちゃんと「レンズ付きフィルム」として掲載されているから興味がある人は見てみて欲しい。
そして、今回の「コダックファンセイバー」も所謂レンズ付きフィルム。
簡単にコダックファンセイバーのスペックを紹介
フィルム:コダックISO800カラーネガフィルム
フィルムサイズ:35mmフィルム
焦点距離:31mm
レンズ絞り値:F9
シャッタースピード:1/120
ストロボ:内蔵ストロボ有り
撮影距離:1.2m~3.5m
こんな感じ。
上記スペックの「赤線」部分が特に写ルンですと違いが大きかったからちょっと説明するね。
- 写ルンですはISO400/ファンセイバーはISO800
- 写ルンですは撮影距離が1m~無望遠/ファンセイバーは1.2m~3.5m
そのほかのスペックは写ルンですとほぼ一緒なんだけど、上記2点が違う。
フィルムは写ルンですがISO400なのに対しファンセイバーはISO800の高感度フィルムを使っている。
撮影距離も写ルンですが1m~無望遠までなのにたいして、ファンセイバーは1.2m~3.5mとなっている。
フィルムの違いはまぁ、特に説明の必要はないと思うけど、写ルンですが無望遠までなのに対して、ファンセイバーが3.5mまでってのはなんでなんだろう?
これは多分ファンセイバーの内蔵ストロボが届く範囲と大体合わせたのかなと思っている。
写ルンですは日中~室内位迄で使う事が多いので一応風景なんかを撮ったりするのも想定しているけど、ファンセイバーはISO800の高感度フィルムという事で、主に室内~夜で使い、風景とかは撮らないだろうという想定で、更に内蔵のストロボが大体4m程度までしか届かないので撮影距離は1.2m~3.5mという事になっているのかな?
と思っているけど、完全に僕の推測だから、違っていたらごめんね。
分解した理由と、ファンセイバーからフィルムを取り出す方法
本当はファンセイバーを買う予定はなかったんだけど、丁度当日は地元でお祭りが開催されていた。
行くつもりもなかったんだけど、、、、
焼きそば食べたくなっちゃったw外で食べる屋台の食べ物って物凄く補正が掛かっておいしさアップするよね、、、、
という事で、奥さんの仕事が夕方で終わるので、職場まで迎えに行って一緒に行こうとスタンバイ。
せっかくだし、MARIX 800Tでも持っていこうかと思って冷蔵庫をガサゴソしてみたんだけど、、、、
「あれ、、、、800無いな、、、、」
うーん、、、MARIX 800Tは使い切ってたみたい。
こうなってくると選択肢は2つ
- ISO400のフィルムで手持ちで頑張る
- モノクロフィルムを800~3200まで増感して使う
この2つ。
2のモノクロフィルムを増感して使うというのは去年の同じ祭りでやったんだよね、、、
そうなってくると1のISO400のカラーネガを使うしかないかな、、、、と思っていたら
「閃いた!!!!」
近所のキタムラでコダックファンセイバーが売っていたはず!
このフィルムを使えばISO800のフィルムが使える!!!
と思って、キタムラへ。
と、第3の選択肢をチョイスする事に。
って、なぜかファンセイバーそのものを使うという発想は無かったんだよねw
でも、夜撮るのに流石にストロボ無しじゃ厳しいし、人も多くいると思ったから全部ストロボをビカビカさせながら撮るのも、、、なので結果的には正解だった気もする。
早速キタムラでファンセイバーを購入して、店員さんに
「フィルムを取り出して使いたいんでダークボックス貸して下さい~」
とwwww
店員さんも一瞬
「えっ????」
という顔はしたけど、長年通っている馴染みの店なのですんなり貸して貰えた。
余り馴染みじゃない店でいきなりこんな事言うとびっくりされるから注意してねw
そんなこんなでファンセイバーからフィルムを取り出したんだけど、基本的なフィルムの取り出し方や注意点は以前書いた「写ルンですからフィルムを取り出す方法」と一緒なのでまずはこちらをチェックして欲しい。
簡単に手順を説明すると
※ここからの作業は全暗室で行ってね。自家現像する人はダークバッグやダークボックス、持ってない人は部屋を真っ暗にして、毛布などを被って対応しよう!!
更に、分解を推奨している訳では無いので、この記事を見て失敗しても責任は取れないので、注意してね。
1・真っ暗な場所でフラッシュは焚かず(ここ重要、せっかく暗い場所で作業しているのにフラッシュを焚くとフィルムが感光しちゃう)、「巻き上げ→シャッターを切る」をフィルム枚数分繰り返す。巻き終わるとずっと巻けるようになり止まらなくなるから数えていなくても大丈夫。
※レンズの前を厳重にテープ等で遮光すれば明るい所でも大丈夫。
※ここからは明るい所で作業が出来る
2・裏のフィルム室をドライバー等の先端が細く硬い物でこじって開ける。
3・フィルムピッカー等でフィルムの先端を出す。
フィルムが全部パトローネに入った状態なので、フィルムピッカー等を使ってベロを出す。
僕はバッグにフィルムピッカーが入っていたので自分のを使ったけど(フィルムピッカーを持ち歩いているのは我ながら変態だと思うよw)、フィルムピッカーを持ってない人は上記記事を見てみてね。
キタムラなんかで、ベロだしをお願いしてもやってくれるかも。
4・好きなカメラに入れて、ISO800のフィルムとして普通に使おう!
今回はEOS5 QDに入れてみた。
と、こんな感じで簡単にファンセイバーからフィルムを取り出して別のフィルムカメラにISO800のカラーネガフィルムとして使えるようにしてみた。
撮り終わって、家に付いた後に、ファンセイバーの内部が気になって更に分解してみたんだけど、
フィルムガイド部分が湾曲しているね。
これは写ルンですもなんだけど、レンズがプラスチック一枚玉なので、普通のカメラの様にフィルムを平行にセットしてしまうと「湾曲収差」と言ったの物が発生するんだ。
湾曲収差っていうのは簡単に言うと画面両端なんかが樽型や糸巻き型に歪んじゃう。
このレンズは31mmで広角寄りなので「樽型収差」を抑える為にフィルム自体を湾曲させる事でこの収差を抑える様に設計されているみたいだね。
メーカーさんも本当に色々考えるよね、、、、
そんなメーカーの努力の結晶が詰まったカメラを分解するのはちょっと心が痛んだよww
このファンセイバーもまた新たにフィルムを詰めて再利用してみようと思う。
ファンセイバーから取り出したISO800コダックカラーネガフィルムの作例
ここから夜祭の作例
使用カメラ:Canon EOS5 QD
使用レンズ:EF27-70mm F4L IS USM
カメラのキタムラ現像、データ化
写真自体は流石ISO800のフィルム、使ったレンズはF4通しの余り明るくないレンズだったけど、レンズの手振れ補正が約4段分もあったので、手振れは余り感じなかった。
最後に
今回急遽コダックファンセイバーを分解して中身のISO800フィルムを取り出して撮影して来たんだけど、、、
はっきり言って余りおススメはしないw
普通にISO800のフィルム使った方が良いと思うし、普通にファンセイバー使った方が良いと思うw
今回はEOS5 QDを夜に使いたかったというのもあったし、こういったレンズ付きフィルムは今まで沢山分解して来たからやってみたけど、初めてこの類のカメラを分解するのは色々なリスクがあるという事を十分に理解して欲しい。
今ならマリックスの800Tなんかは手に入りやすいし、実際ファンセイバーを分解してフィルムを取り出すより安く済む。
まぁ、8月はEOS祭りって決めたから(いつ決めたんだ??)今回はちょっとお遊びという事で、、、
この記事書いている時点で、EOSシリーズも55、5 QD、7、7sにフィルムを通して使ったから、暫くこのEOSシリーズ達を使っていきたいと思っている。
最後まで見て頂きありがとうございました。