「伯爵夫人」と呼ばれるカメラ「Zeiss Ikon Contessa 35」
こんにちは「kio」です。
最近は少し前に購入した「Kodak RETINA Ⅲc」ばかり使ってましたが、もう1つのお気に入りのクラシックカメラを紹介したいと思います。
そのカメラの名前は「Zeiss Ikon Contessa 35 」
カタカナで表記すると「ツァイス・イコン コンテッサ35」です。
この記事では「Zeiss Ikon Contessa 35 」について書いていきます。
「Zeiss Ikon 」と「Contessa35」について
戦後間もない時期にドイツの「ツァイス・イコン」社の35㎜フィルムカメラのフラッグシップ機として1950-1955年まで製造されていた、
いわゆる「蛇腹カメラ」です。(wikiリンク)
「蛇腹カメラ」の他には「フォールディングカメラ」「スプリングカメラ」等とも呼ばれます。
製造元の「ツァイス・イコン」については、歴史的に色々あったメーカーですので、興味がある方は是非リンクから読んでみてください。
併せて「カール・ツァイス」も一緒に読むと面白いですよ!!
Wikipediaによるとレンズは前期はツァイス・オプトン、後期はカールツァイスのテッサー、シャッターはコンパーラピッド、後にシンクロコンパーとありますが、手持ちの個体はツァイス・オプトンとシンクロコンパーの組み合わせです。
今までコンテッサ35を見てた限り、カールツァイス名義のレンズを搭載してある個体を見たことが無いで、かなりのレア物なのかもしれませんね。
一応調べた所はMX接点が付いたシンクロコンパーシャッターの物は1953年以降に作られた「後期型」と書いてあるのを見つけましたので今回紹介する個体は「後期型」でいいと思います。
なぜ「伯爵夫人」なのか?
タイトルにもある通りこのカメラは「伯爵夫人」と呼ばれています。
いえ、正確には「呼ばれている」のでは無く、「伯爵夫人」そのものなんです。
この「Contessa 」とはイタリア語で「伯爵夫人」の意味があり、呼ばれているというより、「伯爵夫人」そのものなんです。
この名前から「貴婦人」という愛称でも呼ばれています。
「伯爵夫人」の名に恥じない、とても品のある佇まいのカメラです。
次は「CONTESSA 35」のオススメポイントを書いていきます。
「CONTESSA 35」のここがオススメ
- ギミック満載の見た目!
- 搭載レンズ!
- コンパクト!
ギミック満載!見た目最高!「Zeiss Ikon Contessa 35 」の外観
次は外観を見ていきましょう。
この「Contessa35」は今現在のカメラとは全く操作性が異なり、各部見慣れない「パーツ類」が沢山付いています。
このカメラ、というかこの時代のカメラはかなりトリッキーな操作方法の物が多く多分初見だと使い方がわからない方も多いかと思います。
今回は外観を見ながらざっとこのカメラについて書いていきたいと思っています。
まずはレンズカバーを閉じた状態正面
「ZISS IKON」銘板の真ん中、赤丸部分を下にちょっと押すと蛇腹が展開してレンズが出てきます。
次は黄色丸部分、ここはセレン光露出計。
青色の丸は三脚ネジです。本来なら三脚ネジ部分にもカバーが付いていますが、大抵の個体は無くなっていて、ここにカバーが付いていれば当たりですね。
次は蛇腹展開後の正面
赤丸は「ツァイス・イコン」社の十八番、「ドレーカイル式連動距離計」です。ここでは詳しく説明はしませんが、このドレーカイル式の距離計は同時期の「ツァイス・イコン」のカメラに多く見られ、
この「ツノ」が特徴的な見た目の一つとなっていますね。
黄色丸は先ほど説明した通りセレン光露出計でが、先ほどと違う点としてカバーが開いているかと思いますが、これは閉じた状態では日中などの明るい時用、カバーを開くと薄暗い場所や、室内用と、カバーの開け閉めで入ってくる光を物理的に調整する機構です。
青丸はレンズ、奥には蛇腹部分ですが、この部分にはレンズ、蛇腹以外にも、ピントリング、絞りリング、シャッタースピードリング、シンクロMX切り替えスイッチ、シンクロ接点、シャッターレバー、シャッターチャージレバーと、撮影に関係する部分が詰まっています。
そもそもレンズを繰り出した時に「蛇腹」部分が見えなくなっているのもこのカメラの特徴です。
ここまで正面から見て頂きましたが、どうでしょう?
「わくわく」しませんか?
このメカメカしい作りを見て僕と同じ様に思った方は多いと思います。
因みに、奥さんに見せて感想を聞いたら、、、
レトロな見た目でそこそこカワイイけど、
ごちゃごちゃしてて難しそう。
オリンパスペン(EE-3)の方がカワイイ。
だそうです(笑)
う~ん、、、、
この見た目の良さ、品の良さがわからないのか、、、、
そもそも、蛇腹カメラのギミックは「変形ロボ」等が好きな人には刺さると思うんですが、、、
どうですかね????
、
、
、
話がそれてしまいました(笑)
そのほか外観も写真だけ。
下部写真左から、フィルム巻き戻しダイヤル(ダイヤル中央はフィルム巻き取りの際に押すボタン)と、フィルムカウンター、フィルム送りダイヤル。
上部には左から、使用フィルム確認ダイヤル、アクセサリーシュー、露出計読み取り窓。
初見では絶対わからないであろう、ギミック満載のカメラです。
「Contessa 35」のレンズ
Contessa 35にはかの有名なテッサーレンズが搭載されています。
このテッサーは3群4枚構成のレンズの事で、「鷹の目テッサー」と呼ばれており、ピント面がとてもシャープな写りなのが特徴。
ツアィスの「T」コーティングの良さもありカラーでもコントラストが高く色乗りも良い名レンズです。
「テッサー」についてはリンクも貼っておきましたので宜しければどうぞ。
ただ、戦後西側で作られていた「オプトンテッサー」は当時は余り評価は高く無かったようですが、
いやいや、
70年前のレンズでこれだけ写るのは凄い事だと思います!
それとレンズとは少し違いますが、絞り羽根を贅沢に「10枚」使用のほぼ円形絞りで、とても素直な「ボケ」なのも良いポイント。
コンパクト
今さっと出せる手持ちのカメラと比べて見ましたが、どうでしょう?
上段左から「OLYMPUS PEN D」「LOMO LC-A」
下段左から「PENTAX S3」「CONTESSA 35」「Kodak RETINA Ⅲc」
こうして見るとハーフカメラであるPEN D やコンパクトカメラのLC-Aとあまり変わらない印象ですね。
但し、ほぼ金属で出来ているので重さは結構あります。
最後に
今回は「ZEISS IKON CONTESSA 35」について書いていきました。
クラシックカメラも沢山ありますが、この「CONTESSA 35」はクラシックカメラ好きにオススメの135フィルムカメラを聞けばほぼ必ずと言っていいほど名前が挙がって来るであろう「名機」です。
最近は値段もそこまで高く無いですが、書いた通り、かなり複雑な機構を持っているカメラですし、70ねん前のクラシックカメラなのでちゃんとしたお店で整備品を買うのをオススメします。
整備品だと少しお高くなってしまいますが、この手のカメラはオーバーホールをしていけば、かなりの長い間使い続ける事が出来ますので、クラシックカメラに興味がある方は、是非手にとって見てみて下さい。
きっと「伯爵夫人」の品のある佇まいと、精密な造り、ギミックの数々に惹かれると思います!
最後まで見て頂きありがとうございました。