【ジャンクカメラで遊ぼう】【フィルムレビュー】2本立て!「Konica EFJ」「モノクロMARIX100」
こんにちは「kio」です。
2022年も駆け足で過ぎていき、あっという間に2023年がやって来ましたね。
今年も沢山写真を撮って行きたいと思いますので皆様お付き合い頂ければと思います。
2023年一発目の記事は【ジャンクカメラで遊ぼう】と【フィルムレビュー】の豪華???2本立てです。
はずはカメラの紹介から
コニカEFJです。
このカメラとっても安くて簡単操作でよく写るカメラなんです!
今回はこのカメラについても書いていきますので是非最後までご覧下さい。
コニカEFJについて
コニカEFJは1982年にコニカより発売された35mmフィルムを使用するカメラです。
愛称は「ピッカリジャーニー」でした。
見た目もカラーリングもポップなコンパクトでカワイイカメラ。
スペックは至ってシンプル
- シャッタースピードは1/125のみ
- ピントは固定焦点1.5m〜∞
- 絞りはISOごとに固定。ISO100=F8、ISO200=F11、ISO400=F16
- 電池はストロボ用で単三電池2本使用。カメラの動作自体には電池は必要としない。
- 背面に日付写し込み用の液晶あり。
- レンズはHEXANON F4
こんな感じ。
シャッタースピードは固定、ピントも、絞り値も固定、カメラとしてのスペックとしては「写ルンです」やコダックのハーフカメラ「EKTAR H35」と近い感じ。
写真の撮り方も写ルンですと同じ様に構図を決めてシャッターを押すだけで簡単に使うことが出来ます。
でもこのカメラ、侮るなかれ、コニカが誇る名レンズ「HEXANON」レンズ搭載で、更にちょっと使い方を工夫するだけで写ルンですより幅広いシーンで使うことが出来ちゃうんです。
カラーバリエーションは基本はブラックとレッド、イエローも見たことがありますがイエローはレア。
ホワイトもあったような、、、、
コニカEFJは写ルンですと同じ様に使える。
先にも書いたようにこのカメラ、シャッタースピード、ピント、絞りは固定で、明るければそのままシャッターを切って、暗ければストロボを発光させてシャッターを切るだけ、といったとてもシンプルなものなのです。
普通に使うと写ルンですと同じ感じで使う事を想定した、お手軽簡単カメラなんですが、写ルンですを使った事がある方ならわかると思いますが、
- 写真が明る過ぎて白飛びした。
- 写真が暗過ぎて薄い写真が撮れた。
なんて事があるかと思います。
実際にシャッタースピード、絞り固定の「Kodak EKTAR H35」で撮影して無補正だとこんな感じになります。
どうでしょう?写っているのは写っていますが、全体的にオーバーでコントラストも低下して、色も薄く出てしまっています。
例えば、写ルンです(現行のシンプルエース400)の基本スペックがシャッタースピード1/140、絞りF10、フィルムの感度はISO400で、ネガフィルムの広いラチチュードを活かして、曇りでも、晴れでも写真を撮ることが出来るんですが、やはり晴天日中だとちょっと明るすぎて露出オーバーで白飛びしてしまったり、逆に厚い雲に覆われた日の日陰等は暗くて露出アンダーの写真になりやすいんですね。
でもこのコニカEFJはちょっとした工夫である程度の露出のコントロールが出来、オーバーやアンダーにならないように写真を撮ることが出来ちゃうんですよ。
次は具体的にどのようにして露出のコントロールをするか書いていきます。
露出をコントロールして写真を撮ってみよう
ここからはちょっとだけこのカメラのコンセプトからは外れた使い方ですので、難しいと思った方は読み飛ばしても大丈夫です。
カラーネガフィルムで撮る分には正直そのまま写ルンですのように使っても余り問題は無いですが、この方法は特にモノクロフィルムで撮るのには有効な方法です。
モノクロフィルムはカラーネガフィルムよりラチチュードが狭いものが多いのでより細かい露出制御ができる方が良いんです。
そして、このカメラEFJが決定的に写ルンですと違う所は絞りが変更出来る事です。
絞りは固定じゃなかった?
と、ツッコミが入りそうですが、ISO感度設定によって絞りが変わる仕様なんです。
上記スペックにも書きましたが
- ISO100 時はF8
- ISO200時はF11
- ISO400時はF16
↓写真をクリックすると拡大します↓
と3段階絞りの変更が出来、更にストロボポップアップ時には
- ISO100時はF4
- ISO200時はF5.6
- ISO400時はF8
ストロボポップアップ時のISO400でF8は通常時のISO100時と同じなので実質F4、5.6、8、11、16の5段階に絞りを変更させて使う事が出来ます。
でも、ストロボポップアップしたら発光しちゃうんじゃ???
これも単純な話で、
「電池を抜いていれば発光しません」
電池を抜くだけで5段階の絞りをコントロールしながら適正な露出で写真を撮ることが出来ます。
逆にストロボを使いたければ電池を入れるだけ。
※但し同じEFJでも作られた年代によってはISO100と400の2種類しか選択できない物もあります。
この場合ストロボポップアップしないでISO100=F8、ISO400=F16、ストロボポップアップでISO100=F4、ISO400=F8の実質3種類しかF値の変更は出来ません。
では、具体的にどのようなシーンで使えるのか書いていきます。
シーン別の適正露出は?
ここではISO100のフィルムを使うものと前提して書いていきます。
- 日中の晴れた空や、雲がない快晴時はF16(ストロボポップアップせずISO400にする)
- 晴れた日中はF11(ストロボポップアップせずISO200にする)
- 日中の明るい曇りならF8(ストロボポップアップせずISO100にする)
- 日中の曇りならF5.6(ストロボポップアップしてISO200にする)
- 日中日陰ならF4(ストロボポップアップしてISO100にする)
こんな感じの使い分けで「適正露出」で撮影することが出来ます。
より細かく露出制御したい方はスマホなどで「露出計アプリ」等をダウンロードしてもらえばより簡単に使えます。
これが写ルンですだと明るい空を撮ると空は飛んで色が薄くコントラストも落ち、日陰ではやや暗く写ってしまいますが、
この方法で絞りを変えてあげることによって、空は白飛びせず、雲がしっかり白く写りコントラストも低下せず、日陰でも暗くならず写すことが出来ます。
でもこれらは大体スキャン時の補正である程度救って貰えるので、簡単に使いたい方は気にしなくてもネガフィルムならお気軽に使う事が出来ます。
コニカEFJの中古相場
このカメラ物凄く安く購入することが出来ます。
大体1,500円〜購入出来て、ストロボ発光しないジャンクで1,000円位。
基本ストロボ発光しなくても日中使うのは問題ないですし、ストロボ以外に電子的な部品が無いので基本壊れにくいです。
僕が持っているのは1985年の「つくば未来博」モデルでちょっとレアなので相場は上がってきますが、某有名カメラ店のジャンクかごで税込み550円で救出してきました(笑)
偶にフリマサイトなどでEFJに5,000円以上の値段がついている物もありますが、その値段ならもっと他の機種を探したほうが良いです(笑)
数もかなりありますし、壊れ辛いので根気よく探せば、レンズとファインダーがそこそこキレイな個体でもかなり安く購入可能です。
モノクロマリックス100とコニカEFJ作例
長くなってしまいましたが、ここから作例。
カメラはコニカEFJ
フィルムはモノクロMARIX 100
D-76 1:1 20℃ 10’00 (30/60/5)
スキャン後完全無補正。
写真の感想とモノクロマリックス100について
作例沢山見て頂きました。
今回は基本全て先に書いた絞りを変えながらの撮影。
普通に撮っていたら影の黒は薄くなり、空は白く飛びコントラストが低下してしまいますが、作例たちは大体適正露出で撮影出来ているので影の黒はしっかりと締まって、空も飛ばず、日陰も暗くなりすぎず階調が出ていて、コントラストも低下していませんね。
僕の適当な勘露出でも写っています。
固定シャッタースピードと固定焦点、絞りも固定の廉価機種なのにレンズはコニカが誇る「HEXANON=ヘキサノン」の名前を与えられている名レンズが使われています。
写りもかなりシャープでとても廉価機種とは思えない写りです。
更に、細かいですがファインダーも完全素通しながらブライトフレーム付きで見え方も非常にクリア!
最短撮影距離が1.5mくらいなのでパララックスも気にしないで覗いてさっと撮るのにはとても良いカメラです。
そして、使ったフィルムは以前より何回も紹介している「MARIX」さんより発売されているモノクロマリックス100
こちらのモノクロマリックス100も提供頂いたものです。
ありがとうございます!!
このフィルムは公式のHPにも記載ありますが、中身はFOMAPAN100です。
良く見て頂いている方ならわかると思いますが、僕はガッチガチの「フォマパン信者」なんですね(笑)
モノクロマリックス100=フォマパン100ですので、写りはもうわかっていましたし、大好きなフィルムなのでいう事は無いです。
でもそれではレビューにならないのでモノクロマリックス100=フォマパン100の特徴をさっと説明すると
- チェコ共和国製のモノクロフィルム
- コントラストは高め
- 旧乳剤使用のトラディショナルタイプのフィルム
- ラチチュードはそこまで広くない
- 粒状感は一般的なISO100のフィルムとしてはやや多め
- 比較的安定して流通しているので入手性が良い
これがモノクロマリックス100の特徴。
中身はフォマパン100なので豊富な現像データを探せるのも良い所です。
※マリックスさん自体まだ新しいブランドなので断られる場合も考えられますので、現像所に依頼する場合は中身は「FOMAPAN100」と伝えて下さい。伝えればなんの問題もなく現像してくれると思います。
箱の裏には各現像液でのデータも書いてありますね。
※注意点としてはDXコードが付いていないので自動コンパクトカメラ等では自分で任意にISOを設定できない場合があります。でもDXコードが付いていないフィルムだと大体ISO100として認識されるのでマリックス100については余り困らないとおもいますが、カメラによって違うので注意してださい。
マリックスさんのHPには「DXコードシール」も販売していますのでそういったカメラでDXコードを使いたい場合はそちらも合わせて購入すると良いでしょう。。
最後に
今回は「コニカEFJ」の紹介と作例と「モノクロMARIXフィルム」の紹介でした。
このカメラ「日付表示機能」が付いていますが、今回もちろん日付用の電池は切れていたので自分で交換しています。
写真を見て頂くとわかる通り、このカメラの日付用電池の交換はちょっと面倒なので、分解等自信がない方は止めておいた方が無難です。
それでも日付用電池交換したい方はこの記事やTwitterなどにコメント頂くか、「コニカEFJ 日付用電池交換」等と検索をかけると詳細書いてあるブログが見つかると思いますのでそちらを参考にしてみてください。
この時代のカメラは廉価機種でもプラボディーではありますが作りもよく、レンズやファインダーも中々に良い物を作っていましたね。
これがもう少し後になると、廉価機種では作りも、レンズもファインダーもどんどんコストダウンされてきます。
1980年前半くらいまでがメイドインジャパンとして手を抜かずしっかりと作っていた時代ですね。
そして今回はちょっと工夫した使い方も紹介しましたが、この方法は露出の勉強にもなるので良いですし、カラーネガで使う分には「写ルンです」と同じ感覚でとても簡単にキレイに写りますし、値段もかなり安めに買えるこのカメラ、ジャンクで見つけたら是非1度使ってみてください。
フィルムについては「MARIX」さんのHPかメルカリで「MARIX FILM」と検索して頂くとカラーも含め購入する事が出来ます。
そして今現在メルカリのマリックスさんはD-76同等品の現像液も販売していますね。
D-76は早速購入しました(笑)
コダックのD-76が国内製造中止なので1ℓ辺り500円のマリックスさんのD-76同等品もおすすめです。
最後まで見て頂きありがとうございました。