こんにちは「kio」です。
先日もちらっとお伝えしましたが「MARIX」さんから新たにISO100のカラーネガフィルム「MARIX100D」がリリースされました。
今回はその「MARIX100D」を使って早速試写してきましたのでフィルムレビューをしていきたいと思います。
そして、今回も「MARIX」さんから今回使った「MARIX100D」サンプル提供して頂きました。

「奥様とお使い下さい」との事で、今回の新製品「100D」の36枚撮りと24枚撮りとこちらも新製品のモノクロの100を2本づつ頂きました。
今回のレビューの作例は自分でメルカリで購入したものを使ったので、提供頂いた分と合わせて沢山マリックスフィルムを楽しめそうです。
完全に「撮る専門」の奥さんも
「詳しい事は任せた!!」
と言って小躍りしながら喜んでました(笑)
マリックスさん本当にありがとうございました!!!!
過去にも「マリックスフィルム」のカラー、モノクロ共にレビュー、スナップ記事等書いていますのでそちらも合わせてどうぞ。
ぜひ最後までご覧ください。
MARIXフィルムって?
まず最初にはじめての方もいるかと思いますのでMARIX=マリックスさんについて。
「株式会社クラウドック」さんが新たに国産ブランドとして作ったのが、「MARIX」です。

現在マリックスフィルムのラインナップは以下の通り。
- カラーネガフィルム「MARIX400D」36枚撮り
- カラーネガフィルム「MARIX100D」24枚撮り
- カラーネガフィルム「MARIX100D」36枚撮り
- モノクロネガフィルム「MARIX400」36枚撮り
- モノクロネガフィルム「MARIX100」36枚撮り
のラインナップがあり、今回12月中旬に新たにリリースされたのが赤文字になっている上から3つ。
しかし、新製品といっても完全新フィルムでは無いんです。
次はマリックスフィルムの中身について。
各種MARIXフィルムの中身について
マリックスフィルムの中身について紹介していきます。
- カラーネガフィルム「MARIX400D」=EASTMAN 5207「Eastman Kodak 250D Color Negative Film 5207 VISION3」
- モノクロネガフィルム「MARIX100、400」=それぞれ「FOMAPAN100,400」
そして今回紹介する100D
- カラーネガフィルム「MARIX100D」=EASTMAN 5203「Eastman Kodak 50D Color Negative Film 5203 VISION3」
となっています。
ベースはISO50ですが、処理によりISO 100としてお使い頂けます。
モノクロに関しては両方ともチェコ製の「FOMAPAN」
カラーネガに関してはコダックのシネマ用フィルムのカーボン層を除去加工して、一般的なカラー現像処理「C-41」現像を可能にしています。
C-41現像とは通常のネガカラーフィルムの現像となっていて、日本全国大体の現像所で対応して頂けるかと思います。
「シネマ用フィルムを加工」しているからと言って「特殊現像」扱いとかにはならず通常の現像料金と同じに受け付けて貰えるので安心してお使い頂けます。
更にフィルムエンドもスプール差し込みで加工してあるので安心。
カラーネガフィルムMARIXの注意点と現像方法
カラーマリックスフィルムはちょっとだけ注意点があります。
これは購入した時に一緒に入っていた紙にも書いてありますが、改めてお伝えしておきます。
- 大変感光しやすいのでなるべく暗い所でのフィルムの装填をし、カメラによってはフィルム確認窓がある機種もありますがこの場合はフィルム装填前に窓を黒いテープ等でふさがないと感光してしまうので注意。

これは奥さんが撮影した写真ですが、フィルム装填後に窓をふさいだため最初の2枚がこのように感光してしまいました。
フィルム装填前にフィルム確認窓をしっかり塞げばこのような感光は起こりませんでした。
- 自動巻き上げのカメラを使った場合規定より1枚少ない枚数しか撮影出来ない。
これは例えばフィルムを入れると自動的に巻き上げするカメラの場合36枚撮りなら35枚、24枚撮りなら23枚しか撮れないので注意して下さい。
古い手動巻き上げの機種でぎりぎり巻いて使うとちゃんと36枚撮影出来ました。(今回使ったNikon F2で確認済み)
- DXコード非対応なので自分で感度設定が必要
これも案外忘れがちなので注意して下さい。
自動でDXコードを設定するコンパクトカメラ等はDXコードが付いてないと自動でISO100として認識する機種が多いので、100Dなら良いですが400Dを使う時は自分で変更するのを忘れずに。
そして中にはDXコードの自動設定しか対応していなく、装填後ISOの変更が出来ないカメラもあるのでそちらも合わせてチェックして下さいね。
そんなときの為にDXコードシールなるものもマリックスさんでは販売しているのでお使いの機種によってはこちらもあった方が良いかもしれません。


但し、これらのシールは単品での販売はしていないようなのでフィルムを買う際に一緒に注文が必要です。
現像については上記で少し触れていますがコダックシネマ用フィルムのカーボン層を除去してあり、一般的なカラーネガフィルムと同等の「C-41」現像処理が出来ます。
店によっては余り馴染みが無いフィルムなので断られる場合もあるかもしれませんが、そういった場合マリックスさんのHPを見せてしっかり「C-41」処理、「スプールも差し込み」と伝えれば受け付けてくれると思います。
実際僕は地元のカメラのキタムラさんで400Dと100Dを現像、データ化していただきました。
マリックスフィルムの購入方法と値段
現在各種マリックスフィルムの購入方法は2種類あります。
- マリックスさんのHPより購入
- メルカリ購入
値段はそれぞれ
- カラー400D36枚撮り一本1,850円
- カラー100D36枚撮り一本2,000円
- カラー100D24枚撮り一本1,500円
- モノクロ400、100共に36枚撮り1本1,000円
となっています、これは各1本の値段で、まとめ買いすると割引があります。
詳しくはマリックスさんのHPを見て確認して下さい。
特にカラーに関しては同じくコダックシネマ用フィルムを加工していると思われるChinestillが安い所でも3,000円以上するのでかなりお得感はあります。
作例
お待たせしました、前置きが長くなりましたが作例です。
使用フィルムは「MARIX100D」
使用カメラNikon F2 アイレベル
使用レンズAi Nikkor 50mm F1.4s
カメラのキタムラ現像、データ化無補正です。
何時もの何でもない散歩スナップですが、たっぷりマリックス100Dの作例見て頂きます。

























MARIX100Dの感想
作例沢山見て頂きました。
どうでしょう、マリックス400Dと比較して思った事ですが、
- コントラストは100Dの方が低い
- 彩度はやや控えめで青や黄色は割とあっさり
- 強い光源を撮ると400Dと同じく周りに赤、オレンジの滲みが出来る。
- 日陰での青カブリが余り無い
- 全体的に400Dよりハレーションは起こしやすい気がする
- 400Dと同じく、やや赤、暖色系の色味
- 全体的に400Dと同じように、赤が強く、こってり出る。
- アンダーで撮るとかなり渋い色味、雰囲気になる
このあたりですが、これは今回ややオーバー気味でのカットが多かったので完全に適正露出だと少し変わってくるかも。
そして、使ったレンズの違いもあると思います。
そして暖色傾向だからかと思いますが、日陰での「青カブリ」もあまり気にならなかったです。これがコダックのウルトラマックスなんかだと日陰だと「真っ青」になっちゃうんで、案外どんな場面でも使えそうだと思いました。
400Dと共通なのはやはり「強い光の周辺の滲み」、「ハレーション」だと思いました。
これはシネマ用フィルムの特徴なのか、Cinestillシリーズなんかもシネマ用フィルムの加工ですが光の周辺は同じ様に滲みます。
なんにせよ、マリックス400Dと同じく赤に特徴があるフィルムでしたが、それに加え緑の発色も好きな雰囲気でしたし、400Dとはまた少し赤の発色に違いも感じました。
ISO感度は公称通り100はあると思います。
それにしても最後の写真のややアンダーの雰囲気が、所謂シネマティックとでも言うのでしょうか、とっても雰囲気良く渋い感じで好きでした。
最後に
一部の間で話題沸騰中の、マリックスさんから新リリースされた「MARIX100D」のレビューと作例を見て頂きました。
まだ1本だけでの感想ですが、まだあるので違うレンズでも試してみたいですね。
カラーで1本2,000、モノクロで1,000円は安い時代を知っている方にとっては物凄く高く感じますが、それでもフィルムの安定供給を目指して頑張っているマリックスさんは応援したくなります。
でもカラーは他のフィルムと比べて特段高価では無いですし、同等品と比べるとむしろ安いんですよね。
シネマ用フィルムの独特の写りが欲しい方には特におすすめ出来るフィルムでした。
少し癖はあるフィルムですが、シネマ用フィルムならではの個性だと思って使うのもとても面白いフィルムだと思います。
そしてこの記事を書いている時にちょっと面白いニュースを見つけました。

ペンタックスさんがフィルムカメラの新規開発を検討しているらしいです。
まずはコンパクトフィルムカメラ、ゆくゆくは一眼レフやメカニカル一眼レフカメラなどのの開発を検討ということです。
これはペンタックスユーザーではなくてもフィルムカメラユーザーにはちょっと嬉しいニュースですね。
ペンタックスさんもマリックスさんもフィルムカメラ業界を是非盛り上げて頂きたいです。
最後まで見て頂きありがとうございました。
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