【フィルムレビュー】MARIXカラーネガフィルムを現像に出してみた。作例あり。現像時の注意点等。

フィルムカメラ

こんにちは「kio」です。

先日「ジャパンブランドネガフィルム【MARIX FILM】新発売」という記事を書きましたが、かなりたくさんの皆さまに見て頂いております。

この「フィルム氷河期」の時代に新発売のネガフィルムというのはやはりこのサイトに来て頂いているフィルム好きの皆さんには刺さったみたいですね。

そして今回の記事ですが、タイトル通り「MARIX FILM」がやって来たので早速カラーネガの方を使って写真撮ってきました。

そして、「カメラのキタムラ」で現像をお願いしてみたので、写りのレビューや現像についての注意点等、そこらへんの事を書いていきます。

作例もありますので是非最後までご覧ください。

記事を書いているときにマリックスさんのHPに新しいお知らせが追加されていました。「マリックスフィルム」の追加生産が決まったようです。

今現オンラインショップで売り切れの商品も予約という事で受け付けているようです。

マリックス公式HPより。

マリックスフィルムが届いた!!

前回の「マリックスフィルム」の記事を書くにあたり、HPリンクや画像の使用許可を得るために、SNSを通して「マリックス」さんに連絡を取ってみたところ、画像とリンクの使用を快諾していただき、更に「MARIX FILM」のサンプルを提供いただけることになりました。

しかもカラーとモノクロ2本づつ送っていただきました。

奥さんと僕で一本づつ使わせていただこうと思います。

サンプル提供いただいた「マリックス」さんには感謝です。

ありがとうございます!!

でも頂いておいてなんですが、、、レビューは好き勝手書かせて貰います(笑)

そして、「サンプル」との事でしたが届いたのはパッケージに入った製品版と同じものでした。

マリックスフィルムについておさらい

ここでマリックスフィルムの特徴もう一度簡単に説明します。

  • 販売元は日本の会社「(株)クラウドック」
  • カラーネガの中身はコダックVision3で、カーボン層除去加工してあり、「Cinestill 400D」と同等品でC-41現像可能。
  • モノクロは「FOMAPAN400」と同等品。
  • カラーの値段は36枚撮り1本1,800円
  • モノクロは36枚撮り1本1,000円
  • メルカリやマリックスHPオンラインストアより購入可能。
  • パトローネはプラ製(ロモのメトロポリス等と同じ)
  • DXコードは無し
  • 今はキャンペーン中でセール価格での販売、送料無料。
ジャパンブランド Marix Film
マリックスフィルムに興味を持っていただきありがとうございます。 マリックスフィルムは、2021年秋より低価格で安定供給できるジャパンブランドを目指してプロジェクトを立ち上げました。 この度、一部海外メーカーからのOEM供給が可能となりました...

そしてさらに調べてみたところ、

このマリックスカラーのベースフィルムの正式名称は

EASTMAN 5207「Eastman Kodak 250D Color Negative Film 5207 VISION3」

となり、マリックスさんによると

「ベース感度はISO250ですが、処理後の実効感度はISO400となります」

との事です。

なので通常のISO400のフィルムとして普通に使えるみたい。

露出計が無いフルマニュアルカメラで使ってもISO400なら計算もしやすく使いやすいです。

自動設定のカメラはDXコードがないフィルムを入れると大体ISO100として認識してしまう機種が多いので、ISOを自動設定するカメラを使う場合は手動でISO400に設定してください。

前記事でも書いていますが、中身をはっきり明かしているので安心出来ますね。

※使う前に注意 このフィルムは感光しやすいようです。お使いのカメラによっては裏蓋に「フィルム確認窓」が付いている機種がありますが、念のために黒テープ等で塞ぐと安心してお使い頂けます。

次は現像とデータ化について

カメラのキタムラに現像・データ化お願いしてみた。

今回は馴染みの「カメラのキタムラ」さんで現像してみました。

結果から言うと「現像」「データ化」共に店内現像にて当日仕上げで受付していただけましたが、ちょっとしたトラブルもあったのでそちらもあわせて書いて行きます。

トラブルというほどでは無いですが、現像後データ化の際に機械に流れなく、何度やってもエラーが出るとの事で当日のデータ化は出来ませんでした。

キタムラの店員さんの話では考えられる理由は2つ。

  1. ベースの厚みが薄く流れない
  2. フィルムとの相性が悪く滑る

辺りでは無いか?との事。

ベース面は僕自身現像後のネガを触ってみたのですが、特に薄いといった感じは無かったのですが、そこは機械なのでほんの僅かな厚みの違いでも影響が出たのかもしれません。

そして2点目の「フィルムとの相性」ですが、キタムラさんでは店舗に寄るかもしれませんが僕がいつも使っている店舗では「フジフィルムのフロンティア」です。

もう単純にこの「フロンティア」と相性が悪かった可能性もありますね。

それか3点目を挙げるとすれば、フィルムの個体差???の可能性もゼロでは無いかも。

因みに他のフィルムは何も問題なく流れたと言っていたので、機械の故障やトラブルではなさそうでした。

翌日ダメ元でもう一度だけ試して貰おうと、現像後のネガを持ってお願いしてみたのですが、その時は「3回流れなくエラー」が出たみたいですが、4回目でちゃんと流れていったそうで取り合えず無事にデータ化をする事は出来ました。

僕が通っているキタムラさんのフロンティアはエラーが出るたびに機械を「パカっ」と開けてフィルムを取り出すので、3回もエラーで面倒をかけてしまいました、、、申し訳無かったです。

あと一本あるので撮り終わったらもう一度キタムラさんに出してみようと思いますが、その時は「何回も流れないようなら現像のみで」と伝えようと思います。

マリックスフィルムを現像、データ化する際の注意点まとめ

  • 現像に出す前に「C-41現像可能」や「フィルムはスプール差し込みタイプ」等の情報を伝えたうえで、現像可能かどうか確認する事。
  • 要検証ですが、「フロンティア」との相性が悪い可能性あり。店舗でデータ化出来ない場合もあるかも。自分でスキャン出来る方は良いですが、データ化出来ないとせっかく現像に出しても写真を見る事が出来ないかもしれないので注意が必要。

今回僕はずっと通っている店舗でのお願いだったので大丈夫でしたが、お店などによっては「データが無い(少ない)フィルム」の現像等は嫌がられるかもしれませんので、そこだけは現像に出しに行く前に絶対確認を取ってからの方が良いかと思います。

今は郵送現像を受け付けている店舗も沢山ありますので、事前にメール等で問い合わせても良いでしょう。

また、今回は「フジフロンティア」でしたが、あと一つメジャーな業務用スキャナーは「ノーリツ」製の物もありますので、今後「ノーリツ」のスキャナーを使っているお店にもマリックスフィルムを出してみようと思います。

次は作例

作例

カメラのキタムラ現像、データ化無補正

使用カメラ Nikon F100

使用レンズ Nikon 24-85mm F4.5-5.5G & 50mm F1.8G

この白い服の人の周りに「オレンジ色のオーラ」が出ています。光の滲みが面白い。
この写真の提灯も後ろの女性の、服も「白」ですがやや赤味がかって見えます。
蛍光灯の光のにじみ具合が、なんだか雰囲気あります。

マリックスカラーフィルムの感想

今回は福島県の「Jヴィレッジ」でJ3のいわきFC対鹿児島FCのサッカーの試合を観戦に行ったとき撮影してきました。

コダックの映画用フィルムを加工したものはCinestillさんの「800T」以来でしたが、このフィルムは800Tの様に「タングステンフィルム」では無く、「デーライト」用ですので、日中晴天下や日陰部分の色転びや色被り等も無く写っていると思いました。

フィルムの特徴として思ったポイントは

  • コントラストはちゃんとあるが「彩度」は程々、赤はコッテリ
  • わずかに赤味が乗る気がする
  • 公称通りISO400は出ていそう
  • 特に「原色」が少しくすんだような色味に見える
  • 強い光のまわりに「滲み」が出る
  • 蛍光灯の光は「オレンジ~赤く滲む」

8枚目の子供が肩車をされている写真の真ん中に写っている白いパーカーを着ている女性の服の「縁取り」なんかは光を受けて滲んでいる感じがよくわかると思います。

最後の写真の蛍光灯が写っている写真は白色蛍光灯が赤く光ってまわりが滲んでいますね。

そして、それなりにコントラストははっきりしていますが、彩度は割と抑え目で落ち着いた発色で、ほんのわずか赤味が出る印象でしたが、この赤味については今回の撮影場所が「赤いユニフォームだらけ」だったので少しぴっぱられたのかもです(笑)

何より特徴的だった、光の滲みや、原色のちょっとくすんだ色味等は映画用フィルムならではなんでしょうかね?

ブラックミストフィルターを付けた時の様な光の滲み、拡散具合です。

一般的なコダックやフジのフィルムでは余り無いような雰囲気が出るフィルムだと思いました。

特に最後の写真の蛍光灯の赤い光の滲みと、コンクリートのくすんだ色味なんかはいかにも「シネマティック」な雰囲気でとても好きな一枚です。

通常のスナップや、人工灯等を入れた撮影なんかに使うと面白そうですし、「ド逆光等で白い服を着た人」なんかを撮ると輪郭の光の滲みが広がって凄い事になりそうな気がします!!

光の滲みはこのフィルム特有だと思いますが、全体的な色味やコントラストはスキャンの環境やメーカー等で変わってくると思いますので注意して下さい。

結構ラボによっても設定等で、出てくる色味は変わってきます。

今回はフジフロンティアで現像、スキャンで完全無補正でした。

最後に

今回は発売されたばかりのカラーネガフィルム「MARIX FILM」を使って撮影、現像、データ化、レビュー等書いてみました。

前記事でも書いていますがこの時代に新しいフィルムの発売はとても嬉しいニュースでしたし、元々映画用のフィルムなだけあって普通のフィルムとはちょっと違った独特の雰囲気が良いフィルムだと感じました。

そして今後も新しいフィルムの販売や、安定供給が続けられるように「MARIX」さんのフィルムを購入して応援しようと思います。

お願いしますね「マリックスさん」(笑)

是非、前記事と合わせて是非ご覧いただければと思います。

マリックスカラーフィルムのレビューと現像時の注意点を書いてみました。

ざっと短時間で一気に書き上げたので、まとまり切らなく見づらい部分もあるかもですが、お許し下さい!

最後まで見て頂きありがとうございました。

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