【フィルムレビュー】新発売のMARIX 800Tを使って夜スナップ。色味の比較も。
こんにちはー「kio」です。
今回は「フィルムレビュー」としてまたまたMARIXさんより新発売された「MARIX 800T」を使って夜スナップしてきましたので、作例と合わせて、通常のフィルム、デジカメで撮影した同じような場所での色味の比較もしていこうと思っております。
そして、今回またマリックスさんより新発売されたフィルムを提供頂きました。
毎回本当にありがとうございます!!
うちの嫁kiioも早速愛機Nikon F80s(僕のカメラなんだけど、、、)に詰めて写真を撮り始めましたので、撮り終わったら紹介するらしいです。
先日書いたマリックスフィルムのフィルム情報記事も是非見て頂ければと思います。
↓今回のMARIX800Tの購入方法や値段なんかも書いてあります。↓
是非最後までご覧ください。
MARIX 800Tの特徴
新たにマリックスさんより発売された「MARIX 800T」
こちらは以前よりマリックスさんが発売している「MARIX 400D」と「MARIX 100D」と同じくKodakのシネマ用フィルムを加工して一般的なカラーネガ現像のC-41に対応しているフィルムです。
ただ、これまでの400Dと100Dはフィルム名末尾に「D」とついていて、今回のMARIX 800Tは末尾に「T」の文字が。
これは「D」がデイライト、「T」はタングステンを表しています。
デイライト=太陽光下での撮影時に適切な色味となるよう調整された、一般的なフィルム。(世の中に出回っているカラーネガフィルムの多くがこのデイライトフィルム)
タングステン=タングステン光下での撮影時に適切な色味になるよう調整されたフィルム。
となっていますが、いきなり「タングステン???」とか言われても判りずらいと思うので次はちょっとタングステンフィルムについて簡単に説明していきます。
タングステンフィルムの特徴は?
これは以前の記事にも同じと事と書きましたが、ここでも紹介しておきます。
簡単に説明すると、タングステンフィルムとはタングステン光の下で適切な色味が出るように調整されたフィルム。
ハロゲンランプなんかがタングステン光としては有名で、主に暖色系の色味。
タングステンフィルムで撮影すると、タングステン光(暖色系の色)以外の太陽光下や、白色蛍光灯下、白色LEDの光の下では、色味が変化して全体的に青っぽくなってしまいます。
それと、シネマ用フィルムの特徴で、強い光源の周辺は滲んで写ります。
色が変わってしまう原理は「色温度」が関係していて、タングステン光の色温度は3200K(ケルビン)、太陽光は5500K程と言われていますがここで色温度の話をしてしまうと超長くなってしまうので割愛します(笑)
要するにタングステン光の3200K付近の光に合わせて適切な色味になるように調整されているんですね。
有名な、CineStillの800Tなんかもタングステンフィルムとなっており、今回のMARIX 800TもCineStill 800Tと同等で、Kodak のシネマ用フィルムのハレーション防止の為のレムジェット層を除去加工して一般的なカラーネガフィルムと同等のC-41現像を可能としているようです。
これは今までのMARIX100Dや400Dと同様ですね。
因みにこのレムジェット層除去の際に静電気防止層も一緒に除去されてしまうのでマリックスに限らずシネマ用の加工フィルムは静電気に弱く、感光しやすくなってしまうようです。
色味なんかはCineStill 800Tの作例なんかは探すと沢山出て来ますので検索してみてください。
と、、、ここまで以前紹介したタングステンフィルムの特徴でした、この特徴を踏まえた上でこの後の写真を見て頂くとより違いが判るかと思います。
デイライトカラーフィルム、デジカメ、MARIX 800Tそれぞれ似たような条件での写りの比較
ここでは似たような光の条件下での写りの比較写真を見て頂きます。
どうでしょうか?
大体似たような時間と場所での写真を集めてみました。
デジカメは通常のオートホワイトバランスでの撮影、フィルムも無補正でこの色味の違いが出てきます。
色味がかなり違うのがお分かりいただけるかと思いますし、MARIX 800Tはシネマ用フィルムの特徴の強い光源が赤く滲んでいますね。
その他のフィルム、デジカメ写真と比べて全体的に赤味が取り除かれている感じ。
次はその他のMARIX 800Tを使った夜スナップ
MARIX 800T夜スナップ作例
使用カメラ:Nikon F100
使用レンズ:Ai-s Nikkor 50mm f1.8G
使用フィルム:MARIX 800T
カメラのキタムラ現像、データ化無補正
MARIX 800Tの写りの感想
その他夜スナップの作例を見て頂きました。
田舎の街並みでも色や光の滲み等が有るとなんだか近未来的でサイバーチックな印象でなんだかエモい感じに見えるから不思議ですね(笑)
名前の通りISOは800として使用しましたが、感度もしっかり800出ているようです。
粒状感は全体的に多めで、特にシャドウ部分は粒子の粗さが目立ちます。
タングステンフィルムらしく、白色の光の下は青く、色温度が3200K付近の白熱電球や、昼色LEDなんかは割と自然な色味になりますし、なんといっても強い光の廻りが赤く滲んでいるのも特徴ですね。
ISO800あってこれ位の光があれば余り手振れを気にせずスナップする事が出来ました。
もはやISO800のフィルム自体かなり選択肢はなくなってきているので、このフィルムであればちょっと薄暗い時間帯~夜のスナップにもバッチリ使えます。
この青味はアンバー系のカラーフィルターを使う事で補正する事が出来、データ化時に色補正をお願いすれば取り除けますが、今の時代にわざわざフィルムを使って写真を撮るのであれば、是非補正はしないで青く染まったタングステンフィルムならではの写りを楽しんで欲しいです。
現像はどこで出来るのか?
僕は以前このMARIX 800Tと同等品のCinestill 800Tをカメラのキタムラさんで店内現像断られた事があるのでドキドキでしたが、、、、
今回は近所の「カメラのキタムラ」さんの店内ラボにて当日現像出来ましたが、同じキタムラさんでも地域、店舗によってマリックスフィルムは受け付けてくれない所もあるようです。
色々な方がマリックスフィルムの現像情報を発信してくれているので参考にしつつ、ご自分で現像に出される場合はまず店舗に確認した方が良いと思います。
確認の際に
- 日本の会社が販売しているフィルムでC-41可能と明記してある
- 僕も含め色々な方が普通に問題なく現像出来ているという事
- フィルムエンドがテープ留めでは無くちゃんと差し込みになっている
このあたりをちゃんと伝えて、出来ればフィルムの箱を直接見せたり、マリックスさんのHPを見せたりするといいと思います。
最後に
ちょっと写真多めで長くなってしまいましたが、シネマ用タングステンフィルム「MARIX 800T」の写りの雰囲気は伝わったかと思います。
今回マリックスさんに頂いた分とは別に800Tもちゃんと購入もしているので今度は晴れた日中での写りや色味なんかもお見せできればと思っております。
マリックスさんから新発売された「MARIX 800T」は1本1,850円と同等品のCinestill 800Tより大分安く、マリックスさんの公式HP、ヤフーショッピング、メルカリなどで購入可能ですので、興味がある方は是非ご自分でタングステンフィルムの写りを体験して下さい。
最後まで見て頂きありがとうございました。
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