【フィルムレビュー】MARIX 320T 日中でも使いやすい感度のカラーネガフィルム
こんにちは「kio」です。
MARIX新製品6種のレビューも第3段!
第一弾は「MARIXオルソ400」:120のオルソクロマチックフィルム
第二弾は「MARIXエアカラー100」:コダック航空機用がベースの高精細なカラーネガフィルム
そして、第三弾として、MARIXフィルムさんから提供頂いた「MARIX320T」を使ってきたのでこのフィルムの値段や購入方法、特徴、作例、現像についてお伝えしようと思う。
是非最後までご覧ください。
MARIX 320Tの購入方法と値段
購入は「MARIXの公式HP」「MARIX公式メルカリ」や「各ショッピングサイト」で購入できる。
個人的には公式HPにある「ネット限定エコパック」が箱入りと比べてかなり安いのでおすすめ。
エコパックはアルミの真空になっていて、そのまま冷蔵庫に放り込めるんだよね。
でも、パトローネが直で入っているから、フィルムケースが欲しい方は通常の箱入りがイイよ。
僕は売れる位大量のフィルムケースあるから、ちょっとでも安いエコパック推し。
フィルムケースなんかは、近所のフィルムの取り扱いがあるカメラ屋さんに行けば貰えると思うから、何本か貰っておいてもイイかも。
MARIX 320Tの特徴
- 中身はシネマ用カラーネガフィルム「Estman Kodak 200T Color Negative Film 5213 VISION3」
KodakのVISION 3のレムジェット層を取り除き一般的なカラーネガフィルムと同じC-41を可能としている。
- 強い光源の回りが赤く滲んだ様な写りになる
これはシネマ用を加工したフィルムの特徴
- フィルムエンドはスプール差し込みになっているので現像時も安心
これは、マリックスブランドで発売している135フィルム全部スプール差し込みとなっているので、富士フロンティア等で現像する場合でも安心して現像に出すことが出来る。
- タングステンフィルムと言ってタングステン光に合わせて色温度が調整してある
通常のフィルムは「太陽光」に色温度を合わせているので、日中野外で一番自然な色味が出る様にチューニングしてあるが、このフィルムはタングステン光の下で一番自然な色味が出る様になっている。各光源下でどのような色味になるかは次の作例をみてね。
次は作例を見て貰う。
MARIX 320Tの作例
今回はISOが320と中途半端な数字だったから、面倒で、、、楽なAFの自動露出機であるNikon F90Xを使って撮影。
そして使ったレンズは3本
- AF Zoom Nikkor 35-70 F3.3-4.5
- AF Micro Nikkor 60㎜ F2.8D
- AF-S Zoom-Nikkor 24–85mm F3.5-4.5G (IF)
それぞれレンズ毎に作例を載せていくね
AF Zoom Nikkor 35-70 F3.3-4.5D作例
言わずと知れたAF時代の35-70の標準レンズ。
ズーム倍率が2倍と低いけど、35mmから70mm迄それなりに良く写るレンズ。
値段が安いのも良いね。
AF Micro Nikkor 60㎜ F2.8D作例
マクロ60mmでは主に室内で撮影。
このマクロも、マクロ域から遠景迄破綻無く使える良いレンズ。
でもマクロを使うとなんでも寄って撮りたくなるので要注意w
AF-S Zoom-Nikkor 24–85mm F3.5-4.5G (IF)作例
最後はGレンズの標準ズーム24-85mm
F90Xは絞り環が無いレンズだとプログラムモードのみと、制限はあるけどGレンズも使えちゃう。
ワイド24mm始まりで、中望遠域の85mm迄カバーできるのは結構使い勝手が良い。
写りの感想
このフィルムはタングステンフィルムという事で、やはり日中の太陽光下だと色が青くでる。
逆に室内の電球色の灯の下では自然な色味。
マリックスから発売されている「MARIX800T」もタングステンフィルムなので同じ様な特徴は持っているけど、800Tの方を使って日中の写真を撮って行こうとすると、ISO800という高感度がネックで、SSが速い機種でしかちょっと使いづらい所はあったんだけど、今回の320Tはその名の通りISO320なので、日中でも積極的にタングステンフィルムを使う事が出来るね。
MARIX 320Tの現像について
結論から言えば、
カメラのキタムラで現像、データ化をして貰えたよ。
一応マリックスでもキタムラにサンプルを送って正式にテストの依頼はしているらしいから、そのテスト結果が出れば、公式にカメラのキタムラ全店で、店内当日仕上げで現像、データ化して貰えると思う。
そして、これも何度も伝えてはいるけど、現像に出す時に
- 映画用のカラーネガフィルムの加工で、C-41現像可能(フロンティアで現像実績あり)
- スプールエンドはテープ止めでは無く差し込み固定
と伝えて欲しい。
極まれに、映画用のフィルムの加工、詰め替えフィルムではフィルムがテープ止めになっていたり、フィルムそのものの加工、品質等が悪く、現像機の故障や、現像液の劣化に繋がるような粗悪な物もあるみたいで、シネマ用フィルム加工というと嫌がられたり、断られたり、外注扱いになる場合もあるみたい。
でも、マリックスのフィルムは全部スプールも差し込み固定で、品質もしっかり管理しているので大丈夫だと思う。
MARIX 320T(シネマ用フィルム全般)を使う時の注意点
この320Tに限らず、シネマ用フィルムの加工フィルムは使う時に少し注意が必要なんだ。
以下に書いて行く現象は、C-41(一般的なカラーネガフィルムの現像処理)が出来るように、加工した際に、静電気防止、ハレーション防止層を取り除くからなんだけど、
1・シネマ用フィルムはとても光に敏感で、感光しやすい特性を持っている。
※窓をふさいでおかないと上記みたいになる場合があるから注意してね。
カメラにフィルム確認窓がある機種で使う時は、確認窓を黒いパーマセルテープ等で覆って使うと安心。
2・シネマ用フィルムは静電気にも弱い。
今時期なら余り気にしなくて大丈夫だけど、秋口から春先までの、乾燥している時期では自動巻き上げのフィルムカメラや、手動巻き上げでも速く巻き上げを行うと、フィルム巻き上げの時の静電気で赤く稲妻の様な形に感光してしまう事がある。
上の写真は光漏れでは無く、静電気が悪さしてこうなったんだと思う。
なので季節に係わらず、なるべく手動巻き取りのフィルムでゆっくり優しく巻き上げて欲しい(とか言いつつ今回、楽だからという理由で自動巻き上げのカメラで使ったけどねw)
3・たまに謎の赤いポッチが出る事がある
上の写真の様に謎の赤いポッチが出るときがたまにあるんだけど、これは何なんだろう?出るときと出ない時があるみたい。
頻度としては高くはない。
ここら辺の事を理解した上でシネマ用フィルムは使った方が幸せになれるよ。
まとめ
マリックスから新発売された「MARIX 320T」のレビューを書いてきたわけなんだけど、このフィルム取り合えずお試しで発売しているみたい。
評判が良く、売れ行きが良かったらレギュラー商品になるみたいなので、気になる方は是非使ってみて欲しい。
タングステンフィルムで、ISO320なので、日中野外~室内位迄使いやすいので、晴れた日にタングステンフィルムの独特の色味が使えるのは面白いと思う。
最近めちゃめちゃ暑い日が続いているけど、タングステンフィルム独特の青味かかった写真で少しでも涼し気な気分になれれば良いんじゃないかな(青い写真見ても暑いのは暑いけどねw)
最後まで見て頂きありがとうございました。
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