【ジャンクカメラで遊ぼう】Nikon 4S

ジャンクカメラで遊ぼう

こんにちは「kio」です。

先日【Nikon FE】をジャンクで手に入れた記事を書きました。

最近やたらとニコン付いてるのですが、今回は「Nikon F4S」をジャンクで手に入れたので紹介していきたいと思います。

購入経緯と値段。

日課?のジャンクカメラ巡りで【Nikon F4S】を見つけてしまいました。

いくらで購入したかというと、1つ220円、、、

これは動く動かない関係無く即買いです。

更にNikon の青いストラップも付いていた。

幅広のストラップ。パーツも金属で丈夫そう。

カメラが多くなってくると必ずぶち当たる問題。

それは

「ストラップ」足りない問題です。

ピークデザインのアンカーを色々なカメラに着けてはいますが、それでも全然足りないんですよね、、、

ストラップだけでも220円ならお得だったと思います。

Nikon F4について。

言わずと知れたニコンのフラッグシップモデル「F一桁機」の4代目のフィルムカメラでAF搭載、最高シャッタースピード1/8000というスペックで1988年に発売開始されました。

このカメラは先代のフラッグシップモデル「F3」と同じく【ジョルジェット・ジウジアーロ】によるデザインです。

個人的には嫌いじゃないデザインなのですが、このカメラ現在では【不人気機種】としてカメラファンの間では認知されているらしいです。

何故、不人気機種というレッテルを貼られているのか?

次は不人気の理由について調べてみたので書いていきます。

不人気の理由は?

不人気の理由ですが調べて見たところ、以下の点が特に不評だったようです。

  1. 外装がプラスチック。
  2. AFが遅い。
  3. 重くてデカい。
  4. 操作ダイヤル、ボタンが多過ぎで複雑。

このあたりが多く見られた不人気の理由の様です。

不人気の理由を詳しく。

1の【外装がプラスチック】というのは、今までのF一桁機が金属外装に対し、軽くて丈夫なエンジニアプラスチックを採用したのが一部の間では不評だった様です。

しかし、時代的に各社エンジニアプラスチックを採用し始めた時期だったので当然の流れだったのでしょう。

実際F4発売の翌年に発売されたCanon EOS-1もプラスチック外装でした。

このプラスチック外装は軽くて丈夫なのですが、使い込んでいくとテカテカ光ってくるんですよね、、、手持ちのEOS-1も例に漏れずテッカテカです。

2の【AFが遅い】ですが、これも1985年にミノルタが発売したボディー内モーター駆動によるAFを実現したα-7000を発表し、「アルファショック」と言われて、ここから各社AF化が加速していきました。

アルファショックから3年後、AFのF一桁機としてF4は発売されたのですが、正直AFの速さに関しては速くありません。この時期のニコンのAFはまだまだ技術的に過渡期だったようです。

しかし、AFは遅いものの、精度はとても良く、使い勝手は悪く無いと思いますが、AFの速さに関してはプロの現場で使えるレベルでは無いように思います。

ファインダーはとても素晴らしく、ニコンF一桁機の伝統の100%の視野率や、明るいスクリーンと相まって、当時F4は「最強のMF (マニュアルフォーカス)カメラ」と揶揄されたようです。

3の【重くてデカい】はこれは確かに重くてデカいです。

F4にはバッテリーパックの違いで【F4】【F4s】【F4E】の3機種がありますが、それぞれ電池を含まないボディーのみの重さで約1090g、1280g、1400g、更に単3電池をF4で本、F4s とF4Eは6本、プラスレンズを付けるとかなりの重さ、、、

実際レンズを付けて首から下げると、首がもげもそうになります(笑)

上の写真を見て頂けるとわかる通りF2アイレベルの728gに対しF4Sは1392gと約2倍の重さ(笑)

サイズ感もだいぶ違うのがお分かり頂けるかと思います。

正直ちょっと気軽に持ち出してスナップに使おうと言う気にはならないレベルです。

4の【操作ダイヤル、ボタンが多くて複雑】ですが、確かにダイヤルボタンは多いです。

個人的に一番気になる点は、電源スイッチや各種ダイヤル類にいちいち「ロック」機能が付いていて、さっと設定の変更が出来ないのが少しストレスを感じる所です。

各種ダイヤルにロックが付いていてさっと変更するのは難しいです。

これまでネガティブな事ばかり書きましたがこのカメラ良い所も沢山あります!!!

F4の良い所

  1. シャッタースピードが最速1/8000搭載。
  2. 外装は安っぽいけが、持った感じの「剛性は」高そう。
  3. ダイヤル類は多いが、多機能。使いこなせれば大きなメリットになる。
  4. 非常に多くのレンズの種類が使える。
  5. MFで使う分にはファインーも素晴らしくピント合わせも正確に出来る。
  6. 不人気からか中古の値段が安い。
  7. シャッター音が素晴らしい。連写すると記者会見ごっこが出来ます(笑)

特に6ですが、中古で動くものが15,000円~20,000円程度で購入出来ます。

※購入する場合は「プレビュー鳴き」が発生していないか確認した方が良いと思います。

このF4は後述しますが「プレビュー鳴き」という現象が発生している個体が多いようです。

手に入れた時の状態は?

勿論動作未確認の【ジャンク】です。

外観はF4は塗装は所々剥がれていて、金属パーツ部分は白く錆びていて、スクリーンも中に少しカビがある状態でした。

これぞジャンクと言わんばかりのボロボロ具合でした。

そしてプレビューボタンを押すとF4ではよくある「プレビュー鳴き」と言われる症状が出ています。

とりあえず電池を入れてみると

「動きます。」

ボディーの金属部分の白錆無水エタノールで清掃後、車用のタッチアップペンで上から塗装。

Bitly

モルトも大丈夫そうですし、普通に写真は撮れそうな状態。

更にスクリーンも分解して、カビも取りクリアに。

こうなってくるとプレビュー鳴きが気になります。

しかし220円で手に入れたカメラなので怖くありません!!!(何が??)

ネットなどで情報を集めると、このプレビュー鳴きはボディー内の絞り制御レバー内部の油切れで起こるらしいです。

という事で禁断の方法を試してみる事にしました。

使うものはこちら!

一家に一本はあるであろう「シリコンスプレー」

これをF4にある絞り制御レバーの隙間からちょい下を向けて「シュッ」っと一吹き。

Bitly

※CRCは絶対に使わないで下さい※

写真では見えないですが、このノズルの奥に銀色のスプリングが見えます。そのスプリングの下の方を狙って軽く一吹き。

その後ろプレビューボタンを押してなじませた後、少し放置。

するとプレビューボタンを押しても鳴きは出ていません。

成功です。

※ここで注意※

この方法はあくまでも自己流な上に、このプレビュー鳴きがある個体は絞り制御レバーが最後まで降りなくなり、その結果最後まで絞り込まれなくなる症状と併発する(している)場合があります。

今回220円という完全ジャンクで手に入れたので気兼ねなく試してたまたま上手くいきましたが、スプレーする場所や量によってはそもそもカメラを壊してしまう危険もあります。

どうしても試してみたい方は自己責任で試してください。

それと、自分で弄りまわしたカメラは絶対にオークションや、フリマサイトで人には販売しないで下さい!!

最後に

その後各部点検清掃をし、別にジャンクで手に入れて、分解清掃して使えるようになった「Ai NIKKOR 50mm F1.2」で試写してきましたが、内蔵露出計や絞り連動も問題なく撮影出来ました。

両方とも絞り1.2開放です。

フィルムはRollei RPX 100を3段増感のISO800で撮影してます。

こちらのレンズでの作例や、現場データも後日書いていきます。

今回は完全MF専用で使いましたが、重く、操作がちょっと複雑なのを除けば、露出の精度も高くとても使いやすいカメラでした。

正直今の「不人気」のレッテルが貼られているのは???な位良いカメラだと感じました。

少しお金を出せばちゃんと動く個体が購入できますので、是非使ってみて欲しいカメラの一台です。

他のF一桁機より相場はだいぶ安いと思います。

最後まで見て頂きありがとうございました。

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