激安で手に入れた「ZUIKO AUTO-W 28mm F2」をモノクロフィルムで試写してきた。
こんにちは「Kio」です。
ここ最近カラーネガフィルムばかり使っていたので、「モノクロ不足」に陥ってたんだけど今回は久々に良いレンズを手に入れたので試写も兼ねてモノクロ自家現像をしたので現像データと写真、そして手に入れたレンズについて書いていこうと思う。
是非最後までご覧下さい。
手に入れたレンズについて
本記事のメインとなるレンズについて。
手に入れたレンズは
「ZUIKO AUTO-W 28mm F2」
このレンズ久々に立ち寄ったリサイクルショップで「3,080円」という値付けで置いてあった。
3,080円って安いの?
と思われるかもしれない、が、よほど状態が壊滅的で無ければ(前玉が無い等)3,080円は破格中の破格!!
リサイクルショップの店員さんがテキトーに付けたとしか思えない金額である。
この28/2はOLYMPUS OMシステム用のレンズで、「F2」単焦点は各画角で用意されている高級ライン。
1972年発売のOM-1がケース付き39,500円、1975年発売のOM-2が79,500円だった時代に、28/2は定価で100,000円もしたというからびっくりだ。
ただ、金額が高いからといって良いレンズとは限らない、、、、
特にOM ZUIKOシリーズは28mm F3.5や35mm F2.8等の廉価版の暗いF値のレンズの方が一般的な評価も高いのは事実。
そもそも今回の28mm F2については殆ど情報も出て来ない、、、
特に28mmについてはF3.5の最廉価版のレンズが「銘玉」と呼ばれている。
写真家の赤城耕一氏も著書で「OMユーザーならば必ず所有していなければならない1本なのである。」と述べているのはとても有名(一部では)な話だ。
28/3.5は僕もSNSのフォロワーさんから譲って頂いたものがあるが噂に違わぬキレのある良い描写を見せてくれている。
中古相場についてはF3.5は5,000円〜で手に入るが、F2となると球数も少ない上に調べると30,000円〜位する、、、、
コレが3,080円で転がっていたんだから小躍りするしか無い
因みに同価格で28/3.5も置いてあったが既に持っているので購入はしなかったが、折角なので状態を確認して連れ帰れば良かったと少し後悔している、、、、
さてさて、この28/2をショーケースから出してもらいチェックすると後玉フチにコーティングの痛みと、カビ跡が少しあり、前玉は薄い拭き傷らしきものがあるが全体的に見ると実写に問題無いと判断し無事持ち帰る事に。
OM-1に取り付け、早速試写へ!
現像データ
カメラ:OLYMPUS OM-1
レンズ:ZUIKO AUTO-W 28mm F2
フィルム:モノクロMARIX400
現像液/処理:SPUR SilverSalt 1+20 24℃9’30(30/60/2)
スキャン:VALOI easy35
反転現像:ライトルームモバイル
ZUIKO AUTO-W 28mm F2モノクロ試写
曇りの日に犬の散歩。F5.6
こちらもF5.6
28mmだとこういう写真の奥行きが表現できる。F4
F5.6
夕方日が落ちたころ撮影。F8
F8
開放F2で撮影。樽型の収差もやや見られるが、余り気にはならない、周辺減光は結構感じる。ピント面もやや甘い。
F2.8
F5.6 やっぱりほんの少し湾曲収差はあるね〜。
これは絞り忘れたがF4か5.6位だったような、、、
ここから別日。F8
どん詰まりの路地。F2開放
F5.6
グッと寄ると28mmでもそこそこボケてくれる。F4
F2開放
F8
F5.6
F8
F4
F2開放
写りの感想
夕方や、曇りのや、薄暗い路地等を撮ったので絞りは開放F2から様々な絞りで撮影する事が出来た。
結論から言うと、良いレンズではある。
開放F2ではやや甘く、周辺光量もかなり落ちているがF5.6位でほぼ目立たなくなり、シャープさもしっかり出てくれる。
湾曲収差に関してはやや樽型はあるがそんなに気にしなくて良いレベルだと思う。
シャドー部の階調もしっかり出てくれるし、、、
と偉そうに書いてきたが、僕余りレンズの良し悪しって気にしてない、というかわかってないw
今回少しアンダー気味の現像になってしまったが、それでもシャドー部分のしっとりとした描写は流石だと感じた。
確かに解像度的にはズイコーらしいカリカリとした雰囲気は少ないとは思うがそれでもF5.6以上に絞り込んだ時は十分解像してくれている。
そしてF2の大口径だけあり、最短距離付近で絞りを開けて撮るとボケもしっかり出てくれ、OM-1の泣き所の暗めのファインダーでもしっかりピントを合わせられる位の明るさは確保出来ている。
ただ、先にも書いたように中古価格がF3.5に比べ余りにも高いので、F3.5や2.8を持っている方であれば積極的に買い替える必要性が無いとも思った。
実はこの試写の前に別カメラに入っていたフィルムを入れ替え少し撮影している。
カメラレンズは同じでフィルムはKOSMO PHOTO MONO100
開放F2で撮影。腕時計にピント
これも開放。手の甲にピント
F5.6
F8 ここまで絞るとしっかりシャープ
F5.6で芝桜を
F8
うんやっぱり良いレンズだね!!
3,080円だと思うと更に補正込みで良く見えてくるwww
最後に
3,080円で手に入れたレンズのモノクロ試写してみたので記事にしてみたが、このブログを見ていただいている方はお解りかと思うが、僕は基本35mm〜50mm位の所謂「標準」レンズ大好き人間。
ちょっと前に書いた「タムキュー」の90mmという画角の方がすんなりと撮影する事が出来たが、久々の28mmという画角は僕にとってはかなり広く少し戸惑ってしまった。
本来28mmの方が被写界深度も稼げるし、速射性も高くスナップ向きだとは思うが、中々に使いこなすのは難しそう。
以前リコーGRとかメインで使っていたし、28mmには慣れてるつもりだったけどもう少し使い込んで感覚を磨かないと、、、、
人を入れたストリートスナップなんかは28mmだといつもよりぐっと寄って撮影したくなるんだけど、今の時代人にカメラを向ける事自体かなり躊躇しちゃうし、更に寄って撮るのはちょっと厳しい気もしている(;^ω^)
今回はZUIKO AUTO-W 28mm F2はどんな写りか???という事を見たかったので大体このレンズの特徴もわかったし、次回はカラーで発色等もどんな感じか見てみようと思っている。
現在リサイクルショップなんかでも良い物がどんどん少なくなっては来ているけど、こまめに通っていると良い事もあるもんだね。
後日カラーネガフィルムでも試写してきたので合わせてどうぞ。
【カラーネガフィルム自家現像】MARIX C-41現像剤を使ってカラーネガフィルムの現像をしてみた。使い方や注意点。※安全データシート追加
最後まで見て頂きありがとうございました。