現像液の温度と現像時間の関係について。ニューシーガル100/現像データ、作例
こんにちは「kio」です。
今回は先日の「オリエンタル ニューシーガルレビュー」に引き続き詳細現像データと作例を公開していこうと思います。
それと共に、今回処理時間を間違えて現像過多になってしまったので、現像時の【現像液の温度と現像時間】について書いていきます。
この記事を書いている5月29日ですが、30℃を超えていて、びっくりするくらい暑いですね、、、流石に身体が慣れてないせいかちょっとしんどいです、、、、
こういう日に現像しようとすると、現像液の温度は大抵標準の温度20℃は超えてきてしまうのでこれから書く記事を参考に現像液の温度と現像時間を割り出して貰うと良いかと思います。
では、早速現像データから。
撮影機材
- Topcon 35-L
- Topcor 44mm F2
使用フィルム 薬品
- ORIENTAL NEWSEAGULL 100
- ROLLEI SUPERGRAIN
- FUJIFILM スーパー富士フィックス
- FUJIFILM QW
- FUJIFILM DW
現像データ
- ROLLEI SUPERGRAIN 1:9 22℃ 5‘45 (30/30/1)
- スーパーフジフィックス6‘30
- QW
- 水洗い 10’00
- QW
- 乾燥
作例
続いて作例をご覧ください。
現像結果と、温度による現像時間の増減について
上記にリンクを貼った前回の記事でも触れましたが、
現像過多によるオーバーな写真です。
いつも使っている現像データアプリ「The Massive Dev Chart」ではこのフィルムとスーパーグレインの組み合わせは無かったのですが、中身が同等を言われているケントメア100とスーパーグレインのデータは【20℃ 6’00】の指定でしたが、22℃ 5’45秒で処理したため予想通り「現像過多」となり、オーバーに仕上がっています。
ここから、今回のメインの話である【現像液の温度、処理時間】について書いていきます。
フィルムと現像液が同じ場合はメーカーのHPなどに「現像データ」のチャートが公開されています。
ここには大抵、18℃~24℃位までの温度変化と処理時間が掲載されているんです。
しかし今回の様な現像液とフィルムのメーカーがバラバラだった場合もちろん温度ごとの処理時間のデータ等は載っていません。
では、指定の温度から外れている場合はどうするかですが、、、
結論から書きます。
2℃上がるごとに処理時間を0.85倍にしてください。
【例えば今回のケースは20℃ 6’00ですが、22℃の場合は60×6×0.85=306≒5’06秒となります。】
24℃の場合は上記22℃の現像時間に更に×0.85してください。
これが2℃低い場合は20℃の元データに1.15をかけて下さい。
この方法で今まで数百本現像してきましたが大きな不具合が出たことは無いです。
但し、現像液の温度は18℃~24℃の範囲に調整した方がいいと思います。
26℃や28℃で処理したこともありますが、これくらい温度が高くなっていくと現像後の粒子感がどんどん目立ってざらざらした感じになっていきます。狙ってなら良いと思いますが避けた方が賢明でしょう。
しかし、世の中には沢山のフィルム、現像液があり、組み合わせによっては上記の方法が適用できない場合も考えられますし、どんどん0.85をかけていくと現像時間がどんどん短くなってきてしまいコントラストも低くなってきますので+-2℃位で処理するのが良いと思います。その場合は撹拌の回数や間隔を増やすなどして調整すると良い結果になる場合が多いです。
高コントラストが好きな方は+2℃位でしたら20℃のままの時間で処理しても普通に使えるネガになりますので余り神経質にならずにモノクロ現像を楽しみましょう。
一番良いのは自分で実際に試すのが良いですが、今現在のフィルムの値段を考えると気軽に試せないと思いましたのでこの記事を書いてみました。
フィルムのコストを抑えたい方はこちらを見てみてください。
最後に
今回は簡単ではありますが現像液の温度と処理時間について書いてみました。
僕も現像を始めたばかりの時は20℃にこだわっていましたが暑かったり、寒かったりするとなかなか20℃にするのがきつかったです。
夏なら現像液を作ったら使う前に水や氷水等で保存容器ごと冷やしたり、寒い場合はお湯に付けたりして温度は調整は出来ますが、上記に書いた方法を使っていただければ少し低かったり高かったりしても対応できますで、是非試してみてください。
一回書きましたが、この方法は全てのフィルム、現像液の組み合わせで試したわけでは無いのでご了承下さい。
試せる方は初期撹拌の回数、時間、撹拌の強さでも結果は変わってきますので自分なりのベストなデータを探すのもモノクロ自家現像の楽しみの一つです。
最後まで見て頂きありがとうございました。