フィルムカメラを買う前に知っておきたい10の事
こんにちは「kio」です。
先日知り合いから「フィルムカメラの購入」について相談を受けまして。
色々とおすすめ機種などを教えていたのですが、全くフィルムカメラに付いて知らない方だったので、色々とフィルムカメラの現状を教えたらびっくりしていました。
なので、これからはじめて「フィルムカメラ」を購入する人たちに向け、フィルムカメラについて色々知っておきたい10の事をまとめましたのでこれから「フィルムカメラ」を購入したい方の参考になればと思い書いて行こうと思います。
かなり長くなると思いますが、是非最後までご覧ください。
当サイトでは[フィルムカメラ記事]を沢山書いてありますので宜しければそちらもあわせてご覧ください。
「フィルムカメラ」を買う前に知っておきたい10の事
まずここではポイントを箇条書きで紹介していきたいと思います。
- フィルムカメラの写りは使う「フィルム」と「レンズ」で決まる。
- フィルムは今現在物凄く値段が上がっていて、現像、プリントすると更にコストがかかる。
- 基本古い物が殆どなので壊れたら修理できない場合がある。
- フィルムには「使用期限」が設定されておりその期限内に使わなければいけない。
- デジカメの様に撮ったらすぐに画像を確認する事が出来ない。
- SNS等で見かける「エモい」といわれている写真の正体。
- 物によっては電池が手に入らない機種もある。
- 「フィルムカメラは写り過ぎないのがイイ」とか見かけるけど、しっかり写る。
- オークションやフリマサイトで買うのは危険。
- フィルムカメラといっても沢山の種類があるので自分の撮影スタイルに合ったものを選ぶ。
+「フィルムカメラQ&A」
この10の事について次から一つ一つ解説していきます。
1.フィルムカメラの写りは使う「フィルム」と「レンズ」で決まる。
フィルムカメラというのは基本的にはフィルムとレンズの組み合わせによって「写り」が変わっていきます。
デジタル機だと「ピクチャーコントロール」や「フィルムシミュレーション」等といって設定一つで色味やコントラスト等、様々な描写を楽しむことが出来ますし、デジタルに関していえばその機種に載っている「センサー」で画素数は決まり、色味等もレンズと本体のセンサーの性能に依存します。
なので、古いデジタル機と最新のデジタル機では撮れる写真の画質に大きな差が出てきます。
しかし「フィルムカメラ」は違います。
写りの違いを楽しむには「フィルム」と「レンズ」を交換する事によって色味等が決まるので、100万円のボディーだろうが、1,000円のボディーでも「フィルム」と「レンズ」さえ同じであれば、基本的には毎回同じ写りになるんです。
もちろん大衆機とライカなどの高級機ではボディー自体の堅牢性や、最速シャッタースピード等の性能は違いますがライカのレンズをキャノン機で使ってもライカで使っても出てくる「画」はそのレンズの写りとなります。
フィルムカメラでもレンズ固定式の物もありますが、この場合は「フィルム」を交換する事でそのフィルム特有の写りになります。
但し、カメラとレンズの組み合わせはなんでも良い訳では無く、メーカーによって「使えるレンズ」が決まってきます。
例えば、例外はありますがニコンのカメラにキャノンのレンズは基本的に付きませんし、ライカのボディーにニコンのレンズは使えません、しかし組み合わせによっては「マウントアダプター」を介して取り付けできるものもあります。
ミラーレスカメラ等でオールドレンズで写真を撮っているものは大体この「マウントアダプター」を使ってレンズを取り付けているんです。
更に、同じメーカーの物でもマウントの規格が数種類あるのでボディーに使えるレンズの種類は最初にチェックしましょう。
下記の写真はそれぞれ全部違うフィルム、レンズの組み合わせで撮影しています。
全部、晴れた日の空が入った写真を集めてみました。
同じ空なのに色味や、粒子感等全て違うのがお分かり頂けるかと思います。
写ルンですもレンズ固定式に入りますので光の条件が同じであれば基本毎回同じ写りになります。
なのでフィルムカメラをこれから始めたい方は購入前に購入予定のフィルムとレンズの作例などを沢山調べて、気に入った写りの物を選んでください。
2.フィルムは今現在物凄く値段が上がっていて、現像、プリントすると更にコストがかかる。
この記事を書いている2022年10月現在「フィルム」はとても値段が高くなっています。
そして、フィルムカメラはフィルムを詰めて写真を撮っただけでは出来上がった写真をみる事が出来ません。
写真を撮る→現像→CDやスマホ転送等のデータ化でスマホやPCで見る、又はプリントしてみる。
という上記の流れを踏まないと撮った写真をみる事が出来ません。
しかもカラーネガフィルム36枚撮り1本が約1,200円~3,000円(フィルムの種類によって金額はかなり違う)もします。
更に現在フィルムは品薄で特にKODAK製品のフィルムは円安などの影響で入荷もほぼなく、入荷しても物凄く値段が高くなってきています。
そして先にも書いた通り「現像」「CD化」「スマホ転送」「プリント」にはそれぞれ費用がかかります。
その他には現像したネガをフィルム対応のフラットベッドスキャナーや専用のフィルムスキャナーで取り込んでデータ化する方法もあります。
この方法は初期投資は掛かりますが、フィルムを沢山使う方にはおすすめです。
ここでは敢えてコストについて個別に書きはしませんが、これからフィルムカメラを始める前にこれらの費用についてしっかり調べてからカメラを購入しないと、せっかく買ったのに続けられないなんてことになりますので注意してくださいね。
3.基本古い物が殆どなので壊れたら修理できない場合がある。
フィルムカメラの歴史は長く、今現在、実用機として使えてそこまで高くなく購入できるカメラは大体1950年代~2000年代前半の物が多くなってきます。
1950年代の物だと70年以上前、フィルムカメラとしては新しい2000年代前半の物でも既に20年程時間が経っており、今現在快調に動作していてもいつ壊れるかはわかりません。
そして1970年代くらいからカメラは「電子化」が進み、多機能と高性能を手に入れましたが、この電子化のせいで壊れてもパーツが無く、パーツ交換を伴う修理は出来ないものが殆どです。(直る場合もある)
その中でも「機械式=メカニカル」カメラというものがあり、こちらはカメラの動作に電子部品を使っていないものもあります。
この機械式カメラ等は今でも修理対応可能な場合が多いのですが、この機械式カメラはオートフォーカスが無かったり、フルマニュアルだったり、機能的にも初心者の方が使いこなすのは大変な物も多いです。
なのでまずは購入予定のカメラが修理できるのか、出来ないのかのメンテナンス性も含めてまず調べてみてください。
以上の事をわかった上で購入の検討をした方が良いと思います。
4.フィルムには「使用期限」が設定されておりその期限内に使わなければいけない。
案外知らない方も多いのですが、「フィルム」には「使用期限」が設定されているんです。
カラーか、モノクロか、銘柄によっても少し変わってきますが使用期限は製造されてから約3年程です。
この期限内に使わないとカラーネガフィルムでは特に影響が顕著に表れやすく、感度の低下、コントラストの低下、粒状感の悪化、色味の変化等が有ります。
更に、使用期限内であっても高温多湿の場所に保管されていたフィルムは劣化が進むのが早く、場合によってはそもそも写らないという事もあります。
フィルムの保管の際は冷暗所で未開封が良いですし、可能であれば夏場などは特に冷蔵庫や冷凍庫で低温での保管をすれば長持ちします。(冷蔵、冷凍の場合は使う前に室温に数時間置いてから使ってくださいね。)
今転売ヤーがフィルムを買い占めて高額で転売していますが、そういった輩はフィルムの保管などにも気を使っていないと思いますので転売ヤーからは購入しない様にしましょう。
フィルムを購入する場合は「使用期限」のチェックはした方が良いです。
5.デジカメの様に撮ったらすぐに画像を確認する事が出来ない。
これも「フィルムならでは」の特徴ですね。
「フィルムカメラ」は写真を撮ってデジタルカメラの様に背面に液晶画面等は付いていませんのですぐに撮影画像を確認する事は出来ません。
写真を見るまでの流れとしては
撮影→現像→データ化、又はプリント
現像が終わり、データ化してPCやスマホに取り込んで見るか、プリントするまで撮影画像は確認出来ません。
最近フィルムカメラが少し流行っていて、その理由の一つに「何が撮れているか現像するまでわからないのがワクワクして楽しい」といった話も聞きますね。
僕なんかは撮ったらすぐに見たくなる人なのでモノクロフィルムは自分で現像してます(せっかちなのです)
なので、フィルムカメラを使う時は、一枚一枚ゆったり撮影を楽しみながらどんな写真が撮れているかワクワク、ドキドキして下さい。
このゆるい感じを楽しむのもフィルムカメラの醍醐味の一つです。
6.SNS等で見かける「エモい」といわれている写真の正体とは?
最近SNS等でフィルムカメラで撮った写真に「光の帯」や「全体が白っぽくなって柔らかい感じ」のようなもの、「多角形や円形の光の像」等が写っている写真を「エモい」と言っている方が多いと思います。
確かに、この現象はフィルム写真ならではですし、この様な雰囲気が良い感じに見える場合もあるのもわかります、、、、、
が
この光の帯の様な物の正体はカメラの遮光材の劣化による「光線漏れ」なんです。
フィルムはレンズを通した光を当てる事によってフィルムに像を写すのですが、レンズを通った光以外を当ててしまうとフィルムが「感光」してしまい、余計な光をフィルムに写し込んでしまいます。
この感光を防ぐために一般的なカメラでは各所に光線を遮断する「モルト」というスポンジみたいなものが使われて、隙間から入る余分な光を遮断しています。
古いカメラ等はこのモルトが劣化して加水分解しているものが多く、それが原因でカメラの隙間から光漏れを起こしフィルムに「光の帯」の様な物が出てくるようになります。
個人的にはこの光線漏れを起こしているカメラは「不具合有り」だと思っています。
考えても見てください。
光線漏れを起こして、たまたま良い感じな写真が1枚あっても、光の状態によってはフィルム全てが光線漏れでダメになるかもしれません。
そして、「全体が白っぽくなって、柔らかい雰囲気」の写真は「フレア」と言ってこれは不具合ではありませんが、逆光などの強い光源下で撮影した場合、全体が白っぽくなって、コントラストが落ちたりするんです。
あと一つは「ゴースト」。これも厄介で、このゴーストも強い光源などを写した場合にレンズやボディー内の光の反射で「絞りの形や、円形」等の形になって光の像が写り込む現象。
これらのフレア、ゴーストを低減するために、メーカー各社は「レンズコーティング」や「設計」等の工夫して、なるべく出ない様にしているのですが、フィルムカメラ時代の、特に古いレンズなどでは強い光源下で絞りが開いているとかなり盛大にこの「フレア」が出ますし、絞りを絞っていても「ゴースト」が出てしまいます。
これらの現象は最近定着してきた、デジカメでのオールドレンズ撮影なんかでは、色々好みの雰囲気になるように何回でも撮り直しが出来ますが、フィルムカメラではそうはいきません、、、ここぞの大事な写真を撮った時に、たまたま良い雰囲気のフレア、ゴーストが出るとは限りませんし、フィルムカメラを使うのであれば、なるべくこの「フレア、ゴースト」を出さないように撮影するのをおすすめします。
今の時代とても高いフィルムでせっかく撮った写真が全て光が被った写真になってしまったり、フレアでモヤっとしたような真っ白な光に覆われたり、ゴーストが至る所に出て(形も汚い物)がっかりしますよね、、、、
この光線漏れはしっかり遮光材が貼ってあるカメラであればほぼ防ぐことが出来ますし、フレア、ゴーストもレンズフードを使用したり、逆光等では光源を見てちょっと位置をずらしたり、手でレンズに入ってくる光を遮ったり、フィルターを外したりすることによって対策は出来ます。
もちろんこの光線漏れ、フレア、ゴーストを楽しんでいる方もいらっしゃるかと思いますが、なかなか自分でコントロールできるものでも無いので、カメラ購入の際には「モルトが残っているか」「光線漏れは無いか」確認してから出ないと、せっかくの思い出が全て光が入って心霊写真の様になってしまうかもしれませんよ。
7.物によっては電池が手に入らない機種もある。
今のデジカメは専用の「充電式リチウム電池」が主流ですが、フィルムカメラに使用する電池は年代にもよりますが様々な種類があります。
「機械式カメラ」と呼ばれるものは電池を使用しなかったり、露出計やストロボのみに電池を使う機種もありますが1970年代中頃あたりから「電子カメラ」が主流になってきて、カメラを動かすのに電池が必要になってきました。
そして、今も販売している電池と、既に販売していない電池がありますので、使いたいカメラは電池を使うのか?電池は売っているのか?をチェックする必要があります。
カメラで使う電池を今現在売っているものと、売っていないものに分けて紹介してみます。
あわせてフィルムカメラでよく使う電池の販売リンクも貼っておきました。
現在でも売っている電池(★が付いているものはちょっと入手性が悪いので注意)
- 単三電池
- 単四電池
- LR44
- SR44
- 4LR44 ★
- 4SR44 ★
- CR123A
- CR-P2 ★
- 2CR5
- CR2
現在売っていない電池
- H-B水銀電池
- MR-9
ざっとカメラでよく使う電池を「売っている」「売っていない」に分けて紹介してみました。
でも安心して下さい、「売っていない」で紹介した電池も電圧変換アダプターと、売っている電池の組み合わせで使えるようになったり、代替の物は現在でも手に入ります。
↑MR-9の代替電池、形状が一緒だが電圧が少し違うので多少露出計がずれる場合がある。
↑アダプターとSR43を組み合わせて使う事で電圧を1.35VとMR-9と同じにして使う事が出来る。
そして、現在「売っている」電池でもちょっと手に入り辛い物もありますので注意が必要です。
以上の事を踏まえて、カメラに使う電池の値段や、入手性をリサーチしてからカメラを買うようにして下さいね。
8.「フィルムカメラは写り過ぎないのがイイ」とか見かけるけど、しっかり写る。
良くフィルムカメラは「写らないのがエモい」「写り過ぎないのがイイ」とか見るんですが、そんなこと無いと思っています。
そもそも「写らないのがイイ」って何と比較してるんでしょう?
最新のデジタルカメラ?
スマホ?
正直フィルムカメラでも、写ルンですや、シャッタースピード、ピント固定のコダックが出しているプラレンズのカメラなんかは全体にボヤっとしてるのは確かですが、ちゃんとしたピント合わせが出来て、ガラスのレンズを使っているフィルムカメラで撮った写真は大きく伸ばしてもしっかり写ってると思います。
「写る」の要素の一つに「解像度」という物がありますが、その解像度だけで見ると今のデジタルカメラの方が拡大してみてもしっかり画が出てはいますが、写真とは決して解像度だけではないと思っています。
特に、中判カメラや、大判カメラの大きなフォーマットで撮られた写真なは息をのむ程美しい写りで、とても良く写っていますし、解像感も十分にあると思います。
そして一般的な35mm判フィルム(写ルンです等も35mm判フィルムを使用)でも、ちゃんと適正露出で、レンズの特徴をわかった上で使えばとてもキレイな写真を撮ることが出似ます。
もしも、これを見ているあなたが、写ルンですや固定焦点のプラカメしか使った事が無くて、「フィルムカメラは写らない」と思っているのであれば、是非「一眼レフ」カメラの出来れば「単焦点レンズ」を使ってISO100のフィルムで明るい野外でF値を少し絞って(F8-11位の大きな数字)で撮影してみて下さい。
上記の写真の様にデジカメでは決して出ない(再現が難しい)色味や空気感が味わえると思います。
Fを小さく、開放付近で撮ればやや「甘い」解像感は低めの描写にはなってはきますし、それはそれでレンズの個性なんです。
F値を8とか11に大きくすればしっかりシャープな像を出してくれます。
さらに言えばモノクロフィルムはその現像処理によってシャープネスをコントロールする事も出来るんですよ。
そして、その出来上がった写真を見ても「フィルムカメラは写らない」と思うのであれば、あなたは「フィルムカメラには向いていない」んだと思います。
9.オークションやフリマサイトで買うのは危険。
そもそもフィルムカメラ自体新しい物でも約20年近く経っています、もちろんそんなに時間経っていますのでメーカーでの修理も出来ない場合もあり、更に適切なメンテナンスをしていないと、どこかに不具合が出てる場合が多いです。
初心者の方がフィルムカメラを買う場合、「オークション」「フリマサイト」等で販売している「動作未確認」「ジャンク」等と書いてあるカメラは絶対に買わない様にしてください。
もしもこれを見ている方でフィルムカメラを沢山持っている方であれば、パーツ取りや、メンテナンス、修理前提でそれらの物を購入するのはアリですが、初心者の方などにはおすすめしません。
オークションやフリマサイトでも「保障」がしっかり付いていて、そのカメラがあなたが欲しい物で、値段も納得できれば良いと思いますが、出来る事なら実店舗があるお店で、「初期動作保証」等が有るカメラを買った方が安心です。
そして出来る事なら「実写済み」の物が良いです。
そもそもカメラは写真を撮れてなんぼですから、動くのは動くけどフィルムを通して撮って、現像に出したら「モルト劣化で光線漏れ」や、「写っていたり、写っていなかったり」のトラブル等ある可能性もあります。
せっかく自分が気に入ったカメラを購入出来ても、動かなかったり、したらがっかりしてしまいますよ、、、
10.フィルムカメラといっても沢山の種類があるので自分の撮影スタイルに合ったものを選ぶ。
フィルムカメラといっても本当に沢山種類があります。
- コンパクトカメラ
- ハーフカメラ
- 一眼レフカメラ
- レンジファインダーカメラ
大きく分けてメジャーなのはこれくらい、そしてこれらから更に細かく言うと
- AFかMFか
- 電子カメラか機械式カメラか
- シャッタースピード、ピントが固定式か変更できるものか
- ボディーが金属かプラスチックか
- 重いか、軽いか
- 蛇腹カメラか
- 中判、大判カメラか
もう、挙げていけばきりが無いんです。
そして、こんなに種類がある中でまず大事なのは、
用途に合わせて選ぶ
事です。
あなたが撮りたいものは何でしょうか?
日常や散歩写真を撮りたいのか?
綺麗な風景や、紅葉等を撮りたい?
背景ボケがある写真が撮りたい?
街中でストリートスナップを撮りたい?
これらの用途で向いているカメラ、向いていないカメラがあります。
更に、大きさ、重さ、最速シャッタースピード、
そして見た目、、、、
もう選ぶのも大変ですね。
例えば、街中でスナップを撮りたいのにカメラボディーと望遠レンズで2kg以上ある組み合わせだとどうでしょう?
まず街中スナップでは目立ちすぎるので、街中スナップは撮っていて目立ちづらく、シャッター音も小さい「レンジファインダー」や「コンパクトカメラ」が向いていますし「余り大きくなく、シャッター音が小さな一眼レフ」なんかも良いですね。
でも、この望遠レンズは「野鳥」等を撮りたい方にはとても良いチョイスです。
野生の鳥等は近づくとすぐに逃げてしまうので、息を潜め、気づかれない遠くから望遠レンズでシャッターチャンスを狙う必要があります。
さらには、友達と旅行に行った時の写真を撮るのにも、大きく重いカメラとレンズの組み合わせで一日歩き回るのはきついですよね、そういったときは小ぶりな一眼レンズと広角~標準域のズームレンズやコンパクトカメラなんかが向いていると思います。
こんな感じで、自分が写真を良く撮るシチュエーションを考えて選ぶようにしてください。
因みに僕は街中スナップを良く撮っていますが、コンパクト~2kg以上あるカメラや、中判カメラとか、なんでも使ってスナップしています(笑)
フィルムカメラQ&A
最後にフィルムカメラQ&Aをまとめてみました。
- Q.被写体がボヤっとしている 。
- A.ピントが合ってないか、合わせられないカメラを使っているか、手振れ。若しくはその両方です。ピントをしっかり合わせてシャッタースピードを上げてみましょう。
- Q.なんか暗くて薄い。
- A.露出がアンダーで写真に光が足りていないのでSSスピードを少し下げてみましょう。出来ればスマホアプリで露出を測ってお持ちのカメラと比べてみてください。あまりにも数字が離れていればカメラの露出計が壊れているか、精度が出ていません。
- Q.写真がザラっとしている。
- A.そもそもそのザラっとした感じがフィルムカメラ独特のノイズとは違う「粒状感」というものです。気になるのであればISO50や100のフィルムを使ってみてください。それでもザラっと感が気になるのであればどうしようもありませんのでデジタルカメラを使いましょう。
- Q.写真の色味がおかしい。
- A.室内の蛍光灯や、タングステン灯、日陰ではありませんか?そもそもフィルムは大体「日中、自然光」で撮る事を前提にしています、デジカメの様に「ホワイトバランス」を一枚一枚変えられる訳では無いので、人工光や、日陰で撮る場合は「フィルター」等を使って色味を調整する必要があります。
- Q.撮ったはずなのに写って無かった。
- A.フィルムの「使用期限」は過ぎていませんか?余り古すぎるとそもそも「像」自体が出てこない場合もあります、そして期限内でも夏の室内等に開封したフィルムを放置したりするとフィルムが劣化して写らなくなる場合があります。それかカメラ自体の故障で、シャッターがちゃんと開いていないためフィルムに光が当たってない場合もあります。又は、フィルムがちゃんと装填されていない状態でシャッターを切っていたのかもしれませんね。
- Q.写真に光の筋の様な物が写っている。写真全体が白っぽく「モヤモヤ」している。
- A.まず疑うべきは、「光線漏れ」の可能性が高いです。カメラ本体の遮光に必要な「モルト」というスポンジ状の物が劣化しているかもしれません。それか撮影途中で裏蓋を開けてしまうと光がフィルムに当たって「感光」しているかもしれません。フィルムは撮り終わってしっかり巻き上げてから裏蓋を開けましょう。若しくは、逆光等の強い光源を入れて撮影したときの「フレア」が原因かもしれません。
最後に
フィルムカメラを買うにあたり知っておきたい10の事、フィルムカメラQ&Aといった感じで書いてみました。
今回書いた事以外にもまだまだ沢山伝えたい事はありますが、余りにも長くなりそうだったので特に大事だと思ったことを書いてみました。
毎回書いていますが、今現在はフィルムカメラを取り巻く環境は非常に厳しい物となっています。
でも、スマホやデジタルカメラとは違う、フィルムカメラにしか出せない雰囲気や色味が有ると思っています。
少しでもこれからフィルムカメラをはじめようと思っている方の背中を押せればと思い書いてみました。
何かと不便だし、ランニングコストも掛かりますが是非皆様もフィルムカメラを使って写真を楽しんで頂けたらと思っています。
最後まで見てい頂きありがとうございました。