【レンズレビュー】フォクトレンダー ULTRON 40mm F2 SL Ⅱ S 【Nikon Fマウント】作例
こんにちは「kio」です。
今回は【レンズレビュー】フォクトレンダー ULTRON 40mm F2 SL ⅡニコンFマウント用の紹介。
2017年発売のマニュアルフォーカスレンズ。
名前が長すぎるので以降”ウルトロン40㎜ F2”と表記します。
とても良いレンズなのですが、余り紹介記事など無い様なので今回書いていきます。
このレンズの詳細スペック等は販売元【コシナ】さんの紹介ページを貼っておきますのでそちらを見てみて下さい。
外観
まずは外観から。
古くからのニコン党の皆様であればお気づきかと思います。
Auto Nikkorにそっくりですね(笑)
というよりぱっと見、銘板以外完全にオートニッコールです。
ピントリングのローレット加工も、とても良い雰囲気。
それに加え絞りリング下の小さい数字や穴が開いたカニ爪はAi Nikkorと同じ感じです。
それもそのはず、こちらのレンズはコシナさんのHPでもしっかり明記されています。
昭和40年代(1965~1974年)の一眼レフ交換レンズへのオマージュとして、コレクターの中では先白(さきじろ)の愛称で親しまれているシルバーリムと、先黒(さきぐろ)と呼ばれるブラックリムの2種類を用意しています。
コシナHPより
この時期といえばニコンでいうとまさにAuto Nikkorシリーズが販売されていた時期。
しかしこの見た目で電子接点がついておAi-s互換となっていて、現在のデジタルカメラから古いフィルムカメラまで使用する事が出来ます。
うちではこのレンズは我が家唯一のニコン機【Nikon F2 アイレベル】に付けて使用。
見た目は完全にオートニッコールですが、
レンズ構成は変形ダブルガウスタイプを採用。しかも両面非球面レンズと超高屈折率ガラスの採用により、絞り解放でも鋭い切れ味となめらかなボケ味を実現しました。
コシナHPより
見た目はオールドレンズ、中身は最新設計のレンズですね。
コシナさんでは今現在同じオールドニッコールのオマージュのシリーズとして、このレンズ【ウルトロン40mm F2】と【カラースコパ28mm F2.8】【ノクトン58mm F1.4】の3種類を販売しています。
どれも見た目はオートニッコール風です。
因みに使っているメタルフードはこちら。ぴったりでケラレもなく快適に使えます。
購入方法、値段
2022年6月現在新品で購入可能です。
新品で約45,000円~50,000円程で購入できます。
ネットを見ているとかなり高く値段設定しているショップもありましたが、こちらは現行品なので通常の価格で購入できますのでお気をつけください。
中古だと40,000円位から、新品と中古の価格差が余り無いレンズなので可能であれば新品の方が状態や保証の面でも良いと思います。
フードも純正のメタルフード、メタルキャップが用意されていますが値段は5,000円程と高いので社外品の2,000円位で購入したメタルフードを使っています。
レンズ本体がオートニッコールっぽい見た目なのでニコンのHN-3メタルフードなんかも似合いそうです。
このレンズを購入する場合の注意点!!
このレンズは旧バージョンがあります。
名前も似ていて【Voigtlander ULTRON 40mm F2 SL II N ASPHERICAL】という名前で販売されていました。
こちらのバージョンは既に販売終了。見た目も全然違いますのでお間違えの無いよう気を付けて下さい。
下のリンクはアマゾン。購入した「シルバーリムバージョン」です。
レンズの特徴とおすすめポイント
1 見た目がカッコいい
説明の必要ありませんね、見た目だけでも買う価値ありです。レンズ先端がシルバーとブラック選べますのでお好みのカラーでどうぞ。
2 近接撮影が出来る
このレンズは最短撮影距離が25cmまで寄れます、倍率でいうと1:4(0.25倍)でマクロレンズとまではいきませんが結構近寄って撮影することが出来ます。
2 コンパクト
旧バージョンまでとはいきませんが十分コンパクト、重量も260gと持ち運びにも良いです。
3 描写性能が良い
開放F2から実用(個人の意見です)、絞るとシャープ、9枚絞りできれいなボケ味。
4 操作性の良さ
古いニッコールはヘリコイドがスカスカになってしまったものが多いですが、こちらは2017年発売ということでヘリコイドもヌルっと動いてくれます、絞り環もクリック感も良く気持ちよく使うことが出来ます。MF専用ということもあり最近のAFレンズのスカスカ回るピントリングとは違ってピント合わせもしやすいと思います。
作例
- カメラ Nikon F2 アイレベル
- レンズ ULTRON 40mm F2
- フィルム Rollei RPX 100
- 現像液 Rollei SUPERGRAIN
スキャン後無補正。
写真キャプション部分に撮影時の絞り値が書いてあります。
写真をクリックすると拡大します。
今回の現像データは別記事にて。
感想
公式通りボケはかなり滑らかだと思いますし、最短25㎝もかなり寄れますね。今回の作例ではトリミングは一切していません。
F2開放ではやや甘いですが実用範囲だと感じます。流石21世紀のレンズ開放から使えるのはありがたいですね。
少し絞ればシャープになり、F5.6~F8位でピークになっているように感じます
F8の写真は背景まできっちり解像しています。
焦点距離が40mmと絶妙なのはスナップ写真を撮る人にとっては使いやすく、寄れるので物撮りにも良いレンズです。
購入するときに見た海外の方の作例では後ろボケがかなりうるさい感じだったのですが、今回撮影した分では後ろボケも前ボケも良い感じでした。
まだモノクロ数本しか撮って無いですが個人的にはF4付近が一番このレンズのおいしい所な気がしています。
全体的にはやはり現代のレンズといった感じで大きな破綻も癖も無いレンズといった印象でしたが、
F2~F4位まではちょっとオールドレンズのような甘さが残る描写、F5.6以上は現代的なカリっとしたシャープな描写になる2面性も感じるレンズだと思いました。
同じフィルム、現像液での過去記事もありますので比較して頂くとレンズの違いがはっきり分かって面白いですので、是非比べてみて下さい。
今回使用したカメラ「Nikon F2 アイレベル」や「Ai Nikkor 50mm F1.4」でも撮影予定なので今後比較してみたいと思います。
Nikon F2アイレベルの紹介記事も書いていきたいですし、この「ウルトロン40mm F2」でカラー写真も撮りたいですね。
使いたいカメラ、レンズ沢山あるのでぼちぼち書いていこうと思いますので気長にお待ち頂ければと思います。
最後まで見て頂きありがとうございました。