【フィルムカメラレビュー】スタイリッシュでコンパクト、写りも最高のレンジファインダー「ミノルチナ-S」がやってきた!

フィルムカメラ

こんにちは「kio」です。

最近今まで使ってこなかったメーカーのカメラが手元に増殖中です。

このペースで増えていったら、嫁kiioに怒られそうですが、、、なんだかんだ言って僕の買ってきたカメラを、「これカワイイねー」とか「小っちゃくてイイねー」とか言って「しれっ」と使っているので案外楽しんでるかもしれません(という事にしてます)

さて、今回レビューするカメラは「minolta ミノルチナ-S」しかもオーバーホール済み!

基本8割以上がジャンクカメラ触っているので、バッチリ整備されたカメラは久々

細部まで綺麗に復活した「ミノルチナ-S」

このカメラを手に入れて、早速試写してきましたので、使用感や作例、購入先等交えレビューしていきたいと思います。

レビューと言っても「完全個人的新しいカメラ購入で嬉しい補正」が入っている記事なので、ふわっと見て頂ければ幸いですw

是非最後までご覧ください。

ミノルチナ-Sのレンズ「ロッコール」の写りは?

まずは何はともあれ、写真を見て頂きます。

使用カメラ:minolta Minoltina-S

使用フィルム:Kodak Proimage 100

カメラのキタムラ現像、データ化無補正です。

手に入れて早々いつもの漁港に試し撮りにきました。

ちょっと雲は多いけど良い感じに晴れています!これはスマホで撮影。

ここからミノルチナ-Sの作例

砂浜に棒きれ沢山刺さってる、、、
棒きれで道が出来てます
結構奥まで続いてる、、、なんだこれ?
安定の流木も一枚
水門
少し移動して漁港へ、釣れてるのかな?人見知りなので自分からは話しかけられず、、、
漁港のいたるところに置いてあるコンテナ
これもコンテナ
漁港+錆びた自転車って様になる
作業中でした
「釣れてますか?」って聞きたい、、、
3連ボート
ややフレアっぽいですが、逆光にも中々強いですね、水面がキラキラ
いつも撮ってる船
個の破れ具合、、、危なそう、、
それにしても日差し強かった、、、
この船もおなじみ!動いてるの見たこと無いけど
漁港を後にして、最初とは別の水門
海沿いに長い道が続いているので、サイクリングとかには気持ちよさそう

写真の感想

ミノルタのカメラは今までも使ってきたのですが、大体αシリーズからで、ミノルタでも「ロッコールレンズ」は今までほぼ縁がなく使った事余りなかったんです。

そして、今回ミノルチナSに付いている「ロッコール」で写真を撮って思った事は、

めちゃめちゃ良い!!!(語彙力)

の一言!

でも、砂浜はちょっとオーバーでしたね、、、もっと精進します、、、

レビュー書くと、大体「良い」とか「良く写る」って書いてる気がするけど、今回のロッコールはその中でも上位に入る写り。

あっ、、でも皆さんも経験あるかと思いますけど、買ったばかりのカメラって「購入した嬉しさ補正」が大分かかっていてよく見えるんですよねw

それにしたって、補正抜きでもこのレンズ、とても良い写りだと思いました。

正直、レンズの収差とか解像度、周辺部分とかを細かくレビューしている方も多くいらっしゃって、それらを見るたびに純粋に「スゲーな」って思ってみているんですが、僕はレンズの収差や湾曲、解像度とかは殆ど気にしない、というか、写真って「パっと」全体をみた時の印象や、バランスなんかが一番だと思っています

言葉で上手く伝えられないんですけど、出来上がったデータや、プリントを「一目見た時の印象」で僕は良いとか、凄いとか、好きとか言っているんですね。

40mmという画角も広すぎず、狭すぎずスナップ用途にはとても使いやすい長さでした。

まぁ、今の時代に好んでフィルムカメラメインに使ってる変わり者なので、レビューと言ってもこんなもんですw

フィルムの特性もあるかとは思いますが、特に気に入ったのは「青」「黄色」の色味。

コントラストが強い訳でも、めちゃめちゃ鮮やかでも、色ノリも凄く良い、、、という訳では無いんですけど、色が「艶めかしい」「艶がある」とでも言うんでしょうか?

快調も良く出ていて、妙な「リアルさ」がある描写だと最初に出来上がった写真をみた時そう思いました。

Minoltina-Sのスペックや使用感など

ミノルチナSの発売年は1964年、このころの日本はハーフカメラ全盛期でAEのカメラも出始め、一般的な35mmフルサイズのマニュアルカメラは「大きく、重い」物が好まれていたようで、このカメラが発売した時はそういう背景もあり余り売れなかった様です。

ミノルチナS/ミノルタAL-s1964年11月発売) – セレン連動露出計を内蔵するマニュアル露出の距離計連動式カメラ。セイコーSLVシャッターを装備。AEカメラが普及してもやや上級向けとして販売され続けていたが機能的にはすでに陳腐化していたマニュアルカメラを小型化することにより気軽に高度な撮影を楽しめることを狙って開発された機種。連動距離計、連動露出計、大口径ロッコールQF40mmF1.8レンズを持ち合わせていながら当時としては非常に小型のカメラだった。しかし、普及機は自動露出が当たり前となり、一方本格的なマニュアル撮影をするカメラを小さくする必要はないという風潮があり、あまり売れなかった。輸出用にはミノルタAL-sとして販売された。

ミノルタのカメラ製品一覧wikiより引用

上記説明にもしっかりあるように、余り売れなかった様で、ちゃんと動く個体も少なく、僕がいつもチェックしているドフの青箱はもちろん、カメラ店でも見かけた事は無いです。

サイズ感はハーフカメラよりはちょい大きく、当時35mm判フルサイズのカメラとしては当時”世界最小”だったとか、比べてみると同時代の同じような35mmフィルサイズカメラよりは小さく、手に持ってみるとハーフカメラと変わらない位のコンパクトさ(軽くはない約540g)。薄さもかなりの物で、ハーフカメラよりボディー自体は薄いです。

スペックはいたって普通のレンジファインダー機

露出計はセレン定点合致式、F、SS手動セット

ファインダーは素通し、パララックス補正枠付き

シャッターはセイコーシャのSLVレンズシャッター、 B、1~1/500

距離計内蔵二重像合致式、レンジファインダー

レンズはROKKOR-QF 40mm F1.8(Q-FとはQはスペイン語:cuatro、ポルトガル語:quatro、イタリア語:quattroで4を意味し、FはAから数えて6番目で4群6枚を表しているみたいです)

そして電池不要で動くフルメカニカルマニュアルカメラ。

廉価機種で「ミノルチナP」という機種もありますが、これは距離計が内蔵されていない物で同じミノルチナでも間違えないよう注意して下さい。

とにかくスタイリッシュでコンパクト!見た目にやられた

とにかくこのミノルチナ-S、見た目が最高にスタイリッシュ!

正面からみた時の雰囲気、特にセレン部分が横に細長く、余り見かけない形、

正面からのショット、スタイリッシュでカッコいい!そして小さい!

そして、一番好きな所は「軍艦部のMinoltina-Sのロゴ」!

ロゴも印刷では無く、しっかり掘り込みとなっていて作りの良さを感じます。

巻き上げレバーも軍艦上部に無いので、上部がかなりスッキリしている印象。

レンズ先端にはネジが切ってあり、「40.5mm」フィルターが付けられます。

フードは純正の物もありますが、見つからなかったので、「トプコン35」用の内径42mmのカブセ式の物を付けてみた所、ジャストフィット!トプコン35のレンズは44mmですが、ミノルチナ-Sで使ってもケラレは無かったです。

トプコン35のかぶせ式フードがぴったり!速射ケースと純正キャップもつけて頂きました。

ファインダーも素通しでシンプルで、しっかりクリアに整備されていて写真では上手く写せませんでしたが、二重像もくっきり!

ファインダーもクリア

操作系も特に特殊な所もなく、いたってシンプルなのですが、一つ気になる所が、、、

それはセイコーシャSLVシャッターのシンクロ切り替えレバーの位置と機能。

レンズ真ん中位の小窓で今選択しているシンクロの設定、今は「X」通常使用ならこれで問題無いです。

レンズ中央位にある「小窓」下のレバーが、各シンクロ切り替えと、セルフタイマー切り替えになっていて、このレバーには特にロックなどは無いので知らぬ間に「V」のセルフタイマーになっていると、シャッターを切った時「ジジジジッ」っとセルフタイマーが作動、、なんてこともありそう、更にこのレバーは自動復帰しないので、セルフタイマーを使った後はちゃんと「X」の位置に戻しておくようにしてください。

とにかく、その絶妙なサイズ感と、スタイリッシュな作りにやられてしまいました!

ソフトレリーズも「ミノルタロゴカラー」と同じブルー、コンパクトなのでハンドストラップで運用していくつもりです。

この時代のカメラは個人的には「ソフトレリーズ」は付けた方が良いと思っています。

結構シャッターの押し込み等が深かったりしますし、レンジファインダー系は特に指の引っかかりも余り無い平面なデザインの物も多いですし、ソフトレリーズは絶対おススメ!

そして現在は、手持ちにあった40.5mmねじ込み式の穴あきメタルフードとブルーのフィルターをフードの内側に付けて落ち着きました。

フードの内側にチラッと見えるブルーとレリーズボタンの色合わせました。
上から見てもフードの径とレンズ鏡胴の太さが近く、似合ってる!

多分この組み合わせでケラレ等は出ないと思いますが、今新たにモノクロフィルム入れて撮影しているので、問題あればお伝えしようと思います。

大丈夫ならフードはつけっぱなしで運用する予定。

※フードの内側にフィルター付けた状態でケラレ確認出来ませんでした。

カメラをプチドレスアップすると、気分も上がって、更に愛着が湧いて来ますね。

Minoltina-Sとの出会い「六甲堂さんからロッコール搭載のカメラ購入」

作例とミノルチナのスペック、操作感等を一通りみて頂いた所で、このカメラの入手経緯について書こうと思います。

いつものようにTwitterを流し見していたところ、仲良くさせて頂いているフォロワーさんの「レチナ(六甲堂)@retina3c_xenon」さんの一つのツイートに、今回購入した「ミノルチナ-S」が出ていました。

そのツィートには「整備して販売予定」と書いてあり、、、、

ぱっと見かけたミノルチナの見た目に「一目ぼれ」をして、コメントしてみました、その後すぐにレチナさんへ「おいくら万円ですか?」「お高いんでしょ~?」とDMしてました。(冗談ですよ、、、「気になっているのですが販売予定価格はおいくらでしょうか?」と普通に聞いてますw)

そしてお値段を聞いてすぐに是非購入させて下さい!」と連絡してましたw

その後レチナさんがTwitter上で整備の進捗をちょいちょいアップしてくれていて、今か今かと生殺し状態待っていたら、ついに完成したとの連絡を受け即効支払いを済ませると、支払い当日に発送頂いて2/17日に受け取り、そして今日2/18日に試写も終わらせ、この記事を書いています。早すぎだろww

Twitter上で近い内に手元に来るであろうカメラがどんどんバラバラにされ、ピカピカにされ、組み立てられていく様を見るのはなんだかとても新鮮で、ワクワク感が増しましたw

仕事もかなり丁寧で、届いたカメラには実際にレチナさんが試写した時のプリント数枚、各項目のチェック表、各シャッタースピードの実測値等、細かに書いた「検査記録表」もついていました。

レチナさんは所謂、専業のカメラ修理業者さんではないようですが、「メルカリ」でもご自分でオーバーホール、整備されたカメラ等も販売していて、タグ「#六甲堂写真機店」と入れて頂くとページをみる事が出来ます。

現在は修理依頼が多くて、メルカリには中々出せていないようです(その出す予定のカメラを直接買っちゃいましたw)

「六甲堂さんがロッコール搭載のカメラ」を紹介していたのも何か運命なようなものを感じましたし、レチナ、、、チナ、、、チナ、、、ミノルチナ、、、似てる気がします(散財の言い訳凄っw)

僕も色々な修理業者さんへカメラオーバーホール、整備に出してきたりしましたが、届いたカメラを触って、巻き上げの感触、クリアになったファインダー、レンズ、正に整備したてのカメラの動きそのもので、専業のカメラ業者さんに出したのと何ら変わりないと思いました。

しかも、安かったんです、、、、

以前レチナさんに、カメラオーバーホールの見積もりもお願いしたことがあるのですが、その時に提示された金額も一般的な修理業者さんよりかなり割安ですし、メルカリで販売している整備済みのカメラも他の物と比べてもかなり安いと思います。

完全専業のプロの方がこういうのを見たら気を悪くするかもしれませんが、僕にとっては専業のプロカメラ修理業者さんも、レチナさんも「カメラを使える状態にしっかり整備してくれる」という点では同じ。

そして、安いといっても料金が発生し、販売、修理を請け負っているからにはちゃんと責任を負って取り組まれていると思います。

それなら、少しでも費用は抑えたいので、そこも助かりますし、自分自身が納得し、レチナさんのカメラを使いたいな、という気になったので購入しました。

レチナ(六甲堂)さんの紹介

「カメラレビューする時に是非レチナさんを紹介したいので簡単な紹介文書いてください!」

なんて不躾なお願いしたにも関わらず、紹介文頂いたのでそのまま掲載させて頂きます。

レチナと申します。個人でフィルムカメラの整備をしております。

元々フリマサイトで自分が整備したカメラを販売していたところ修理の依頼が入るようになり、現在では9割以上が修理依頼品となりました。

一台でも多くのフィルムカメラを世の中に戻せるよう頑張っております。

六甲堂写真機店というのは検索用のハッシュタグ名として考えたもので実在はしません。

しかし本当のカメラ店のつもりで一生懸命カメラと向き合っております。

まだまだ勉強中ですがどうぞよろしくお願い申し上げます。」

との事です。

一台でも多くのフィルムカメラを世の中に戻せるよう頑張っております。」の所勝手に赤線ひいちゃいましたが、今フィルムカメラの技術者がどんどん減って行って、整備、修理されていない古いカメラ達はどんどん捨てられたり、家で眠ったままになっているんです。

そこでしっかり技術がある方が、使えなくなったカメラを整備、修理して世の中に出してくれないと、僕たちフィルムカメラユーザーはとても困りますし、慣れていない方たちは「ジャンク」「半ジャンク」のカメラをわからず購入して使い、「やっぱりフィルムカメラはダメだな、、、」なんて思われないよう、しっかり整備されたカメラを一台でも世の中に出して欲しいですね。

僕もまた機会があればレチナさんからカメラ購入したり、自分では手を付けられなかったカメラの整備お願いしようと思います。

最後に

一目ぼれして勢いで購入したしてしまった「ミノルチナ-S」の簡単な紹介と、作例、購入元のレチナさんの紹介でした。

この時代のカメラはやはり質感も高く、写りもとても良く、何より見た目も良いて、気に入ったカメラを操作する楽しみがありますね。

そして、このカメラのレンズの「40mm」というのは最近の「推しカメラ」ローライ35と同じ画角!

という事は、先日記事で書いたように、ピント5m固定でスナップも同じ感覚で使えるという事です!

レンジファインダーなのでしっかりピント合わせも出来ますが、目測機の様に気軽に使うのにも良さそうです。

そしてこのカメラを購入した「レチナ(六甲堂)」さん。

このカメラの仕上がりを見る限り(なんか上からっぽいですがw)全く問題無く、専業の修理業者さんと比べても、使った感触や仕上げも綺麗で信頼できる方だと思いました。

今はメルカリやヤフオク等でカメラ購入しても、「ノークレーム、ノーリターン」「動作未確認」等がとても多いので、特にフィルムカメラに慣れていない方は、買ったはいいけど、どこか不具合がある、なんて、とても多いかと思います。

もしこの記事を見ている皆さんも調子悪かったり、壊れてしまったカメラがあれば一度レチナ(六甲堂)さんに相談してみるのも良いかもしれません。

フィルムカメラを楽しみたい場合は壊れたりした時に頼れる、信頼できる修理士さんを見つけておくとフィルムカメラライフが豊かになりますよ。

そして、ミノルチナ-Sでも沢山写真撮って行こうと思っています。

最後まで見て頂きありがとうございました。

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