【オールドレンズレビュー】PENTAX Super Takumar 55mm F1.8/特徴、作例

フィルムカメラ

こんにちは「kio」です。

今回の主役は【PENTAXスーパータクマー55mm F1.8】

写真好きの間ではもう説明が要らない位語りつくされている有名なレンズの一つです。

今日の記事はこのレンズについてと、作例です。

作例の前にこちらのレンズについて。

使用できるカメラについて

このレンズは「M42」というスクリュー式のマウントを採用したレンズとなっています。

ペンタックスでも【PENTAX SP】等の「M42」マウントを採用してあるレンズであれば普通にお使いいただけますが、Kマウントのペンタックスデジタル一眼やフィルム機だと「マウントアダプターK」という名称でペンタックス(リコーイメージング)が販売しているアダプターを使わなければKマウント機では使用できませんので注意が必要です。

マウントアダプターKは新品で4,500円程で購入することが出来ます。

その他メーカーについては各種「M42」対応のマウントアダプターを使用すればお使いいただける機種もございます。

こちらも情報等色々あるのでお使いの機種と合わせて検索して頂ければと思います。

Super Takumar 55mm F1.8値段、購入方法

カメラ、写真好きならおそらく一度は聞いた事があるであろう有名なレンズ、、、

それが【スーパータクマー55mm F1.8】です。

このレンズは「オールドレンズ入門にもおすすめ!」等と良く紹介されていますね。

理由はまず玉数が多く、分解等も比較的簡単に出来るので他のオールドレンズに比べ実用出来る個体が多くあり、数が多いということはそれだけ値段も安くなるので、最初の1本におすすめされる事も多いレンズです。

中古相場ですが大体通常品であれば4,000円~、美品で7,000円~位で購入できると思いますが、このタクマーレンズはいろいろバリエーションがあるんです。

手持ちのこのレンズは、所謂後期型とされているもので、スーパータクマー名でも前、後期、さらにオートタクマーや、SMC タクマーという名前の物もあり、一言でタクマーといっても色々あります。

もちろん「オールドレンズ」になるので新品では買えませんが中古店やネットオークション、リサイクルショップなどでよく見かけますので、状態をしっかり加味して探せばよいと思います。

次の項目はちょっと気になる方は気になる情報です。

アトムレンズとは?危なくないの?

因みに、これも有名な話ですが、この「後期型」にはレンズに酸化トリウムという放射性物質を含むレンズを使っている事でも知られています。

この酸化トリウムを使用したレンズは「アトムレンズ」等と呼ばれているみたいです。

この「酸化トリウム」を使用したレンズは、銘レンズとして名高い1953年発売のズミクロン50mm F2に使われ、「空気までも写す」として世に認知され広まっていったとどこかで見ました。

酸化トリウムをレンズに使うと屈折率の精度が上がり、色収差も良くなるとの事でペンタックスも1966年よりスーパータクマーシリーズのレンズに採用したようです。

因みにペンタックスでは1977年に酸化トリウムレンズの使用は辞めているようです。

放射性物質というととてもヤバそうな響きがあると思いますが、安心して下さい、普通に使用する分には健康に被害が出るほどの放射線量では無いようで、このレンズをずーっと身体に密着させていない限り大丈夫なレベルだそうです。

但し、これは自分で放射線量を測って検証した訳では無いので気になる方は購入、使用は控えた方がいいと思います。

そもそもこの酸化トリウムを使用したレンズは写りに関してはかなり良かったようですが、放射性物質を使っている事と、時間の経過によってほぼすべてのレンズが「黄変」(ブラウニング現象ともいう)してしまうんです。

なので安いと思って購入したら物凄く黄色くなっていて出てくる写真も黄色になってしまう場合があります。

今回手に入れた個体も例にもれず黄変はしていますが、余り変色していない個体でした。

この黄変はデジカメでの使用であればオートホワイトバランスで問題無く使えますが、度合いによってはフィルムカメラでのカラーでの使用は注意が必要です。

モノクロであればフィルムでも問題無いかと思います。

わかりやすいようにレンズ下に真っ白な紙を置いての撮影です。

余り黄変は無いです。

ほんのり色が付いているかな?位でレンズの状態は良いです。

ペンタックスに限らず1960年代~1970年代まで、ニコン、コニカ、オリンパス等もアトムレンズを出していますので「黄色」く変色しているレンズがあればアトムレンズの可能性がありますのでご注意下さい。

※黄変しているレンズが全てアトムレンズと言うわけでは無いです。

僕が持っていたキャノンFD35mm F2銀枠最初期の物もアトムレンズでこちらはイエローフィルターを付けたんじゃないかというくらい黄色でした。

印象的な「虹色のサークルゴーストがでる」

アトムレンズ以外にはあと一つ有名な物があります。

それは「虹色のサークルゴースト」が出るレンズとしても有名です。

「スーパータクマー 虹色ゴースト」等と調べて頂ければすぐに出てきます。

今回このレンズでサークルゴーストを出してみました。

手に入れて間もないので手っ取り早く試せるデジタル一眼のK-3で夜の強い光源を撮ってみました。

触れ込み通り虹色サークルゴーストが出ています。

サークルゴーストと一緒に通常のゴーストも盛大に出ていますね。

このレンズは正直逆光等、強い光源下だとこのようにゴースト、フレアが発生しやすいレンズですので注意が必要。狙ってゴーストを出したい場合は結果がすぐわかるデジタル機で色々試してみるのは面白いと思いました。

まだフィルムでは試していませんが条件が整えば試してみたいです。

作例

  • 使用カメラ  PENTAX SP
  • 使用レンズ  Super Takumar 55mm F1.8
  • 使用フィルム Kodak Proimage 100

黄変の影響も感じられませんでしたし、モノコートレンズですが発色もとても良いです。

絞りもそんなに開けていなくF5.6~でしたが近接撮影した時の滑らかなボケ味もとても気持ちが良いですね。

このくらいまで絞れば十分シャープ。

今回の試写では逆光での撮影をしなかったので「虹色サークルゴースト」は出ていません。

最後に

今回紹介した「スーパータクマー55mm F1.8」はおそらく沢山あるM42マウントレンズでも1、2を争う位数が多く、有名なレンズでしょう。

値段も余り高くないのでオールドレンズ最初の一本としていかがでしょうか。

今回作例の試写で使った「PENTAX SP」についてもレストア記事を書いていますのでそちらも公開したら是非ご覧になってください。

最後まで見て頂きありがとうございました。

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