120モノクロMARIX3種類レビュー、それぞれ作例、現像データアリ
こんにち「kio」です。
本日はマリックスフィルムから発売された120フィルム3種の同時レビュー!
100と200は大分前に現像までしていたんだけど、やっとモノクロMARIX400を撮り終わったのでやっと記事が書けるw
それぞれのフィルムの現像データと作例、写りの感想等書いて行くので是非最後までご覧ください。
今回はマリックスフィルムさんから提供頂いたフィルムを使って撮影。
マリックスのHPに僕の記事が紹介されているので良かったら見てね
マリックスフィルムから新発売された6種のフィルムについてはこちら
今回レビューするモノクロ120フィルム3種についておさらい。
新たに発売された120モノクロマリックスフィルムは3種
- MARIX100
- MARIX200
- MARIX400
いずれも中身は【FOMAPAN】
このブログではお馴染みのチェコ製のフィルム。
値段も買いやすい設定で、
- 100=950円
- 200=1050円
- 400=1050円
いずれも税込でこの価格。
結構使いやすい値段だと思う。(それでも大分高くなったよね、、、、)
上記の値段は現在セール中との事なので、もしかしたら少し高くなっちゃうかもしれない。
購入は各フィルムマリックス公式HPか、各サイト等で購入できる。
最近一部キタムラなんかでもマリックスフィルムの取り扱いが始まったらしいから、今後色々な所で購入する事が出来るようになると思う。
マリックスが立ち上がったばかりの時から色々とサンプル提供頂いたり、社長とお話させて貰っているので、こうやってマリックスフィルムが色々な所で購入できるようになって、根付いてきたのは純粋に嬉しい。
まるで我が子の成長を見守る親の心境、、、、、って何目線だwwww
冗談はさておき、そのマリックスが120フィルム迄発売したんだから中判カメラ使いにとってはちょっと嬉しいニュースだよね。
取り合えず、次は100、200、400の順に現像データと作例を見て貰う。
今回のレビューに使用したカメラは3本とも「ROLLEICORD Ⅳ」
120モノクロマリックス100現像データ、作例
使用カメラ:ROLLEICORD Ⅳ
使用フィルム:120モノクロマリックス100
現像データ:MARIX D-76 1+1 25℃ 7´00(30/60/4)10秒で4回の倒立撹拌
120モノクロマリックス200現像データ、作例
使用カメラ:ROLLEICORD Ⅳ イエローフィルター使用
使用フィルム:120モノクロマリックス200 EI400増感
現像データ:SPUR SilverSalt 1+20 22℃ 11´30(30/60/4)10秒で4回の倒立撹拌
120モノクロマリックス400現像データ、作例
使用カメラ:ROLLEICORD Ⅳ
使用フィルム:120モノクロマリックス100
現像データ:Rodinal 1+25 21.5℃ 5´45(30/60/4)10秒で4回の倒立撹拌
それぞれのフィルムを使ってみて感想
120のモノクロMARIX100、200(EI400)、400それぞれ作例と現像データを見て貰った。
感想としては、今まで120フィルムもフォマパン、アリスタエデュー各ISOを使ってきているので僕的には「いつものフォマパン」という感じだったけど、35mmと比べるとやはりキャラクターは違ってくると思う。
例えば100は35mmよりも120の方がコントラストが高く、昔のフォマパン100で言われているような「じゃじゃ馬」感は強めに感じる。
特にハイライト部分は飛びやすく感じる。
200は35mmでも好きな1段増感で使ってみたけど、コントラストも乗って、やっぱり200の一段増感の時のこの雰囲気は独特で好き。
200って所謂T粒子で、微粒子と言われているんだけど、増感の影響もあってかやっぱり余り微粒子感は無いと思う。
200の写りはとっても好き。
400については今回は夕方で明るい所に露出を合わせているせいもあってちょっと潰れ気味にはなっているね。
曇った空と雲をちゃんと写したかったから狙い通りではあるんだけどね。
粒子感はロジナールとの組み合わせというのもあり、今回の3種のモノクロMARIXでは一番出ていると思う。
ネガを見る限り濃度も問題無かったと思うんだけど、ちょっとアンダーのネガをスキャンした時の様な粒子の出方が気になった。
この粒子感と諧調が何となくじとっとした雰囲気を出していて結構好きなフィルム。
モノクロマリックス120(フォマパン)各種、現像について
各種作例を見て貰ったんだけど、何回も言っている通り中身は「フォマパン」なので現像に出す時は
「フォマパン」と言って出しても問題無いと思うけど、一応ちゃんと「マリックスのフィルムで、中身はフォマパン」という事を伝えた方が親切だと思う。
モノクロ現像を請け負ってくれるラボであれば「中身はフォマパン」でちゃんと通じると思うんだよね。
個人的には200と400については実効感度が出辛いから、例えば200を普通にEI200で撮影してラボに現像に出すとどうなんだろう?
話を聞く限り基本的には公式(箱裏)の現像データで現像されるみたいなので、200ならちょっとアンダー、400ならガッツリアンダーに仕上がるって聞いたことがある。
自分で現像をしない人でラボ出しする人は
- 200→160
- 400→200
位の感度で撮影して普通に出した方が良い気もする。
僕は自家現像しかしたこと無いからそこらへんは全く問題無いんだけど、自家現像する人では一点だけ気を付けて欲しい事がある。
このモノクロマリックス各種(フォマパン)の120はフィルムに「ハレーション防止剤」が塗布されていて、普通に現像すると輩出した現像液に色が付く。
上の写真の様に濃い緑色に現像液に色が付いてしまう。
僕のSNSにこの画像を出したら、「粉を溶かして作る駄菓子のメロンソーダみたい」とコメントが合って、妙に納得してしまった。
1:1希釈の様に1回で使い捨ての場合は良いんだけど、原液で何回も使いまわしする場合はちょっと嫌だよね、、、
この場合「前浴」といって現像液を入れる前に水で濯ぐ事でこのハレーション防止剤を落とす事が可能。
上の写真は1回目の全浴した時の写真で、これを4回ほど繰り返すとハレーション防止剤が落ちて、輩出される水も透明になる。
全浴と言っても手順は簡単で、
- 現像液と同じ位の温度の水をタンクに入れ10秒程撹拌
- 水を捨てる
上記の作業を大体4回位やれば大丈夫。
全浴一回目濃い緑→二回目水色→三回目薄い水色→四回目ほぼ透明
こんな感じ。
色が残っているのが気になる場合は水が完全に透明になるまで全浴を増やせば良いだけ。
そのあとは普通に現像する。
正直この色が付いていても現像結果自体は変わらないんだけど、定着液等にも色移りするから僕はこういったハレーション防止剤があるフィルムは全浴をしてから使っている。
全浴するメリットとしては、現像液を注入した時の温度をコントロールしやすくなるというのもある。
これは、今時期ならタンク自体の温度が高いので、現像液と同じ位の水で数回濯ぐと、タンクの温度も下がり、現像液を注入した時に温度が上がり辛くなる。
でも極端に冷たい水とか、熱いお湯を入れると乳剤への影響もありそうなので気を付けてね。
まとめ
今回はマリックスフィルムから新たに発売された3種類の120フィルムについて書いてみた。
こうなってくるとマリックスは120のカラーなんかも発売してくれないかな、、、、なんて期待しちゃうよね。
マリックスフィルムも、今フィルムが高騰して手に入り辛くなってきている中で、35mmも120も安定して手に入れる事が出来るのはユーザーとしてはとてもありがたい。
細々とではあるけど、こうやってフィルムが手に入る環境も少しづつ良くなっている気がして、ちょっと今後のフィルムにも希望が出てきたかな?
さて、次はどのカメラでなんのフィルムを使って撮ろうかな???
最後まで見て頂きありがとうございました。
今回紹介した120フィルムは、上記でも紹介しているけどマリックス公式HPや各種サイトで購入できるので是非どうぞ。
マリックス公式HPから買うのが一番安いよ。
→120モノクロマリックス各種販売公式ショップHPはこちら←