MARIX 800TをISO1600に増感自家現像してみた!OLYMPUS OM-2Nで手持ちで夜スナップ。

カラーネガフィルム自家現像

こんにちは「kio」です。

1月も既に後半、このペースだとあっという間に1年が終わってしまいそう、、、、(気が早いかなw)

今回は高感度タングステンフィルムであるMARIX 800Tを1600として使い、1段増感してみたので現像データと作例、そして最近家にやって来た新たなカメラ「OLYMPUS OM-2N」の事を少しだけ紹介していこうと思う。

是非最後までご覧ください。

今回使ったカメラ「OLYMPUS OM-2N」というカメラについて

最近になってOLYMPUS OM-1の良さを再認識し良く使っていたんだけど、こうなってくると「別のOMシリーズってどうなんだ?」と思ってくるのが悪いクセ、、、、

OMシリーズでもずっと狙っていたカメラがあったんだ、

そのカメラは「OLYMPUS OM-2」

このカメラ見た目はOM-1と余り変わらないんだけど、大きな違いがある。

それは

  • OM-1がフルメカニカルシャッターなのに対し、OM-2はオール電子制御
  • 絞り優先AE、TTLダイレクト測光が使える

という違いがあるカメラなんだ。

ずっと欲しくて実は去年一回中古で「良品」を購入した事があったんだけど、貼り革は剥がれかけ、ダイヤルのプレートもポロっと剥がれ、プリズム腐食あって、露出制度も明らかにオカシイ個体が届き、流石に返品させて貰った。

これがあってから、何となく手を出しずらくどうしようかと思っていたら、SNSで大変良くして貰っている「OLYMPUS OM」使いの方から感動品の「OM-2N」を譲って頂ける事となった。

この方、僕はこっそりと「ZUIKO神」と呼んでいる(ウソですw)

OMシリーズの事聞くとほぼ全て的確な回答してくれるので、レンズ購入や、アクセサリーの事など色々と教えて貰っている。

いつも相談に乗って頂いてありがとうございます!

そして以前この方からは「OM MC AUTO-S 50mm F1.4」も譲って頂いたんだ。

下記事はその頂いたレンズで撮影した写真が載っている。

図らずもその時と同じフィルムを使っての試写だったと書きながら気づいたw

そして年明けにカメラを受け取り、折角だし譲って頂いたカメラとレンズを付けてスナップに行く事に。

頂いたOM-2NとMC50mm F1.4、ボディーはモルトの交換迄キレイにして貰ってある。

フィルムを入れようと裏蓋を開けたらなんと「空写し用フィルム」が挟まっていた!!

このOM-2Nは「TTLダイレクト測光」という、フィルム乳剤面の反射を感知して露出を決定する方式なので、フィルムが入っていないと低速シャッター時に表示のSSと実際動作するSSが変わってしまうんだけど、こうしてフィルム片を挟んでおけば空写しでも正確なSSで切れる。

今まで空写しするときはいちいちダミーフィルム入れてたので、これは目からウロコ!!

今後パクらせて貰おうと思っているw

そして、実は今年に入ってからもう一台カメラを譲って頂いている。

そのカメラは「minolta HI-MATIC 7S」

これも感動品で外観もピカピカ!

このカメラに付いてはモノクロで試写は終わっているが、今度あるカメラと写りの比較をしてみようと思っているのでその時にゆっくり紹介しようと思っている。

MARIX 800Tを1段増感のISO1600で使って自家現像してみる

届いたその日、一通り動作、使い方を確認し、早速夜に試写してみる事にした。

せっかく自家現像も出来る環境にあるし、どうせなら「増感現像」も試してみたくなり、高感度タングステンフィルムの「MARIX 800T」を一段増感の1600で撮影して増感現像してみる事に。

モノクロでは「増感現像」は何回もやっているが、今現在カラーネガフィルムの増感現像を受け付けてくれる所は限られているんだ。

因みに増感現像とは

使ったフィルムの感度より高い数値で撮影して、現像処理によって実際撮影した数値、感度になるように現像処理をする事。

例:ISO800のフィルムをISO1600として撮影して現像処理によってISO1600相当の感度を出す(この場合1段増感となる)

ただ、「実際の感度より高い数値で撮影すればその数値になる」訳では無く、現像処理によって実際に撮影した感度まで上げてやる必要がある。

その方法は簡単で「現像時間の延長」によって実際撮影した感度相当の濃度に近づける事が出来るんだ。

具体的な数値に関しては「MARIX C-41現像キット」に同封されている取り扱い説明書にも記載があり。

1段増感は1.3倍の時間延長

となっている。

通常の処理の38℃ 3´30秒に1.3を掛けると

3分30秒=210秒   

210×1.3=273秒   

273秒=4分33秒

となる。

なので今回は1段増感なので38℃ 4´30秒処理してみた。

最初の現像処理だけ時間延長で、漂白、定着処理通常のまま。

1段増感現像データ

使用カメラ:OLYMPUS OM-2N 全て絞り優先オートで撮影

使用レンズ:OM MC AUTO-S 50mm F1.4

使用フィルム:MARIX 800T EI1600

現像液:MARIX C-41

現像:38℃ 4´30(30/30/4) 1段増感処理 継ぎ足し5本目処理

漂白:36℃ 7´15(30/60/4)

定着:35℃ 5´00(30/60/4)

スキャン:EPSON GT-X830自動 スキャン後僅かにコントラストを上げてある。

MARIX 800T1段増感作例

奥さんを室内で撮影

続けて奥さん

奥さん撮りまくったw

ビル

牛角

ここは何屋さんなんだろう?と思いながら何年も経つ

これはオートでは意地悪な光だったかな、流石に厳しかった

近所のマンション これもかなり暗かったが1600で何とか手持ちで撮影出来た

コンビニ

閉店した店のショーウィンドゥ

奥の暗い所から、手前の明るい所までしっかりと写してくれた

1600あるとこの位の灯でも開放絞りを使わないで手持ちで撮影出来る

マニアックな映画ばかり上映している映画館

こういう暗い場所と明るい光がある所ではどちらに露出を合わせるかで大分表現も変わってくる。

提灯に合わせると回りは完全に黒く潰れ提灯だけが浮き上がってくる様になるが、提灯以外に合わせると提灯以外は明るく写るが提灯は白飛びする。

駅前のタクシープール

風が強くめちゃめちゃはためいていた

手振れしてるかも、、、

節分仕様

何かの展示していた

最後の一枚。閉店後のガソリンスタンド

増感現像は上手く行った??

1段増感自家現像の作例見て貰った。

結論から言うと、OM-2Nのオート露出精度も上々、増感現像も上手く行った(と思う)!!

増感も1.3倍の時間延長で概ね1600の感度は出てくれているが、僅かに感度1600は届いていない気もするので、時間を少し延長(1.35〜1.4倍)するか、撮影時に半段位明るく撮った方が全体的にスッキリした感じになったかもしれない。

が、自分で増感自家現像をしてこの結果ならこのままでも十分楽しめると思った。

真っ暗な所と、明るい人口灯があるような場所は露出も結構難しいと思うけど、完全にオートでの撮影でこの結果はかなりOM-2Nの露出制御は優秀だ。

色味もタングステンフィルムらしい「青味」「強い光源の赤い滲み」もしっかりあるし初めてのカラーネガフィルム自家増感現像にしては良い結果ではないだろうか?

しかし、上記作例全て手持ちで撮れたのは(手振れもしてるけどね)やはりISO1600だと夜スナップではかなりのアドバンテージがあると感じた。

最後に

今回はMARIX C-41現像剤を使ってMARIX 800Tの1段増感ISO1600での撮影、自家現像にチャレンジして来た。

頂いたOM-2Nも快調そうだし、これで今家にあるOMシリーズは、、、、、5台(OM-1×4、OM-2N×1)となった、、、、、

OM-1持ちすぎだねwww

OM-1とサイズ感も一緒で、操作性もほぼ変わらず、巻き取りクランク等も大きく気持ちよく回せるし、各アクセサリーもOM-1と共通なのも嬉しい。

何より驚いたのが上でも書いたけどOM-2Nの「露出制御の優秀さ」だ。

夜の撮影という事で店の灯りは明るく、それ以外は真っ暗みたいな条件で撮ったけどオートのままで露出補正一切せずここまで写ってくれれば問題無い。

マニュアルも使えるし、オートでも大丈夫。

更に調べたらOM-2Nって電源オフにしていても1/30以上にシャッタースピードがある場合は自動で露出制御してくれるようだ。

これは電源オフでもとっさのシャッターチャンスを逃さない様設けられている機能なんだろう。

夜だと1/30を下回る時も多かったから基本電源は撮影中ずっとオンにしていたが、日中の明るい所での撮影は絞りをF8位にしておけばとっさのシャッターも切れるのではないだろうか?

今後はOM-2NとOM-1気分によって使い分けていこうと思う。

そして、今回の現像でMARIX-C41現像剤の増感現像も試せたので800Tでの夜スナップも更に捗りそうだ。

フィルムによっては増感に向き不向きもあるようなので、色々なフィルムでも増感現像試してみたいと思っている。

最後まで見て頂きありがとうございました。

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